トランプ氏「グリーンランド取得」を主張、北極へ広がる“ドンロー主義”
2026年1月、米国のドナルド・トランプ大統領が「国家安全保障」を理由に、米国はグリーンランドを獲得しなければならないと主張し、軍事力の行使も排除しない姿勢を示したと伝えられています。発言は、トランプ氏がモンロー主義を現代的に読み替えたとされる「ドンロー主義(Donroeism)」の延長線上で、米国の戦略的関心が北極へと投影されつつあることを印象づけます。
何が起きたのか:グリーンランド取得を「安全保障目標」として明言
今月、トランプ大統領はグリーンランドの獲得を国家安全保障の観点から必要だと強調し、手段についても強硬な言い回しで語ったとされます。具体的には、軍事力行使の可能性を明確に否定せず、米国の管理下に置くことを「宣言された目標」として前面に出した点が注目されています。
「ドンロー主義」とは:半球の論理を“北極”にまで伸ばす発想
記事で言う「ドンロー主義」は、歴史的に西半球(米州)での影響力を固める色彩が強かったモンロー主義を、トランプ氏流に「同盟・競争・安全保障」の枠組みとして再解釈したもの、と位置づけられています。
今回のグリーンランドをめぐる主張は、その射程が米州にとどまらず、北極へと拡張していることを示す――という見立てです。つまり、地理的境界よりも「戦略上の必要」を優先し、影響力を外側へ押し広げる発想が表に出てきた、という整理になります。
なぜグリーンランドなのか:北極の“入口”としての価値
グリーンランドは北極圏に近く、北大西洋と北極をつなぐ地理的な位置が大きな意味を持ちます。記事は、安全保障上の要衝としての性格を背景に、取得論が「思いつき」ではなく国家戦略の議題として扱われている点を強調しています。
北極をめぐっては近年、国際政治の文脈で「航路」「資源」「監視・警戒」などの言葉が並びやすく、グリーンランドがその結節点として語られること自体が、北極の存在感の高まりを映しています。
過去にもあった「購入」構想:1946年と2019年
米国がグリーンランドの取得に関心を示したのは今回が初めてではありません。記事によれば、1946年に米国は1億ドルでの購入を提案したものの、デンマークが拒否しました。
さらに2019年、トランプ氏は第1期政権期にグリーンランド購入のアイデアを再燃させ、コペンハーゲン(デンマーク側)の反対や欧州での議論を招いたとされています。
今回の「違い」:思案から“執念”へ、発言から“行動”へ
記事が「新しさ」よりも「変化」として挙げるのは、主張の強度です。今回、トランプ氏は米国の統制を「簡単な方法」か「難しい方法」かで達成する、といった趣旨の表現で語ったとされ、論点を投機的な話題から安全保障の優先課題へと押し上げた形です。
また、発言のエスカレーションに続き、政権と政治的な同盟者が、国際面と国内面の双方で動きを組み合わせることで、言葉を実務へ移そうとしている――と記事は描写します。具体的には次の要素が同時進行しているとされています。
- 立法面の動き(議会での取り組み)
- 軍事的シグナル(抑止や存在感の示し方)
- 経済的圧力(交渉のレバーとしての活用)
これからの焦点:誰が、どこまで“線”を引くのか
今後の焦点は、デンマーク側の対応や、グリーンランド側の判断、そして北極をめぐる国際的なルール形成・安定維持との整合性に移っていきます。強い言葉が積み重なるほど、当事者間の「落としどころ」を狭めてしまう可能性もあり、発言と行動の距離感が注視されます。
「北極は誰のものか」という単純な二択ではなく、どんな手続きと合意で安全保障と地域の将来像を組み立てるのか。グリーンランドをめぐる言説は、その問いを、2026年の早い段階から突きつけています。
Reference(s):
cgtn.com








