中国本土は「確実性」を提供—元IMF幹部がダボスで語った15次五カ年の焦点 video poster
世界の先行きが読みづらい2026年1月、スイス・ダボスで開かれている世界経済フォーラム年次総会(WEF)で、元IMF(国際通貨基金)副専務理事の朱民(Zhu Min)氏が「中国本土は世界に確実性を提供している」と述べ、国際ビジネスが注視するポイントを整理しました。
ダボスで語られた「確実性」とは何か
朱氏はインタビューで、各地で不確実性が高まる局面では、企業は短期のニュース以上に「中長期の方針が見えやすい市場」を探す傾向があると指摘しました。そこで同氏が強調したのが、政策の優先順位を示す計画の存在が、投資判断の“地図”になり得るという見方です。
15次五カ年計画の優先分野:AI、内需、サービス、製造
朱氏は、中国本土の第15次五カ年計画で重視される分野として、主に次の柱を挙げました。いずれも世界の産業潮流と重なるため、海外企業の関心が集まりやすいという説明です。
- AI(人工知能):産業の効率化や新サービス創出の基盤
- 内需(国内需要):外部環境に左右されにくい成長ドライバー
- サービス分野:消費の多様化と雇用吸収力が注目されやすい領域
- 製造業:高度化・付加価値化を通じた競争力の維持
国際企業が見ているのは「成長率」だけではない
企業が投資先を選ぶ際、話題になりやすいのは市場規模や成長率ですが、足元の不確実性が大きいほど、次のような要素が相対的に重みを増します。
- 数年単位での政策の見通し(優先産業、需要喚起の方向性)
- 供給網(サプライチェーン)の安定性と再構築のしやすさ
- 技術導入や人材育成のスピード感
朱氏の発言は、こうした「判断軸の変化」を背景に、中国本土が提示する中長期の優先順位が、国際企業にとっての安心材料になり得る、という整理だと言えそうです。
“確実性”が意味するものを、各社はどう読み解くか
もっとも、「確実性」は一枚岩ではありません。企業にとっては、AIやサービスの伸びしろだけでなく、現地での事業設計(投資回収、提携、調達、人材)を具体化できるかが重要になります。今回の朱氏のコメントは、ダボスで交わされる議論の中で、各社が中長期の戦略を再点検する際の補助線として受け止められそうです。
※本記事は、2026年1月の世界経済フォーラム年次総会(ダボス)に関連して報じられたインタビュー内容(朱民氏の発言)をもとに、要点と文脈を整理したものです。
Reference(s):
China offering certainty to the world: Former IMF deputy director
cgtn.com








