ダボス会議2026、「分断の時代」に金融協力を急ぐ理由 video poster
世界の分断が深まり、国際システムへの信頼が揺らぐなか、2026年1月のダボス会議では「金融協力」が重要テーマとして前面に出ています。世界経済フォーラム(WEF)のマネージングディレクター、マシュー・ブレイク氏はCGTNの取材に対し、金融分野の中でも特に負荷がかかっている領域があるとの認識を示しました。
いま何が起きている?――「協力」を求める声が目立つダボス
今回の焦点として語られているのは、グローバルな仕組みの「断片化(fragmentation)」と、そこで進む相互不信です。モノやデータ、人の往来だけでなく、資金の流れもまた「信頼」を前提に成り立つため、金融の協調が議題に上がりやすくなります。
ブレイク氏は、金融のいくつかの領域が特に圧力を受けていると述べ、協力の重要性を強調しました。取材では「どの領域にひずみが出ているか」に言及したとされています。
「信頼の摩耗」が金融に効くポイント
金融は、目に見える商品と違い、契約・決済・制度への信頼が基盤です。信頼が揺らぐと、次のような局面で影響が出やすいと考えられます。
- 国境を越える取引:送金、決済、貿易金融などはルールや相手国の制度への信認が前提になります。
- リスクの見積もり:不確実性が増すと、資金の出し手は慎重になり、コストが上がりやすくなります。
- ルールのすり合わせ:規制や基準がバラバラになるほど、企業の実務負担が増え、資金の流れも滞りがちです。
金融協力とは「大きな理想」より、まず実務の噛み合わせ
「金融協力」という言葉は大きく聞こえますが、現場目線では決済の互換性や情報開示の基準、危機時の連携など、細かな“接続”の積み上げでもあります。ダボスの議論は、こうした実務のズレが積み重なった結果として、世界経済の体温が下がることへの危機感を映しているとも言えます。
私たちの生活にどう返ってくるのか
金融の協調がうまくいかない影響は、遠い話に見えて、じわじわと身近に現れます。たとえば企業活動では、海外取引のコスト上昇や資金調達の難化が起こり得ます。家計側でも、価格や雇用の不透明感が増す局面では、消費や投資の判断が難しくなります。
今後の注目点:合意の「範囲」と「速度」
分断が進む局面では、全員一致の大きな合意よりも、合意できる範囲を見極め、実装までの速度を上げることが重視されやすくなります。ダボスで繰り返し語られる「協力」は、理念というより、摩耗した信頼を少しずつ補修する作業に近いのかもしれません。
2026年の議論が、どこまで具体的な連携に結びつくのか。ブレイク氏が示した「特に負荷がかかる金融領域」という問題提起も含め、会議後の動きが注目されます。
Reference(s):
Financial cooperation urged at Davos amid world fragmentation
cgtn.com








