香港、2025年IPO世界首位に復帰 ハイテク転換とA+H上場が追い風 video poster
香港が2025年のIPO(新規株式公開)市場で世界首位に返り咲いた――。2026年2月上旬に公表されたホワイトペーパーが、昨年(2025年)の資金調達動向をまとめました。大型上場が相次ぎ、中国本土企業の「ハイテク成長」へのシフトと、A+H上場(中国本土と香港の重複上場)が勢いを支えた形です。
ホワイトペーパーが示した「2025年の首位奪還」
ホワイトペーパーによると、香港は2025年にIPO市場で世界トップとなりました。けん引役となったのは大型の新規上場で、代表例として中国の電池大手CATLや鉱業グループの紫金鉱業(Zijin)が挙げられています。
資金調達の約半分が「A+H上場」から
資金調達額の構成で目立つのが、A+H上場の存在感です。ホワイトペーパーは、2025年に香港で調達された資金の約半分がA+H上場によるものだったとしています。
A+H上場は、企業側にとっては投資家層の拡大や資金調達チャネルの多様化につながりやすく、投資家側にとっては同一企業でも市場ごとの評価や流動性の違いを踏まえた投資判断がしやすくなる、という側面があります。
「ハイテク成長」への転換が追い風に
香港中文大学(深圳)公共政策学院の副院長、肖耿(Xiao Geng)氏は、今回の増勢について、中国企業がハイテク分野の成長に軸足を移していることが背景にあると指摘しています。
また同氏は、より広い文脈として、投資家の間で中国資産を見直す動きが進むなかで、香港市場の魅力がよりグローバルに広がっているとも述べています。
なぜ「香港」が選ばれやすいのか:今回の読みどころ
今回のホワイトペーパーから読み取れるポイントは、単に「件数」ではなく、大型案件と市場の役割分担が噛み合った点にあります。
- 大型上場が目立った:資金調達額を押し上げ、ランキング上位に直結しやすい
- A+H上場の比重が大きい:中国本土と香港をまたぐ上場設計が資金を呼び込みやすい
- ハイテク志向:成長ストーリーを描きやすい業種が市場の関心を集めた
2026年は何を見る?「首位維持」の条件
2025年の首位復帰は象徴的ですが、2026年に向けては、大型案件が継続するか、そしてA+H上場の流れがどこまで太くなるかが焦点になりそうです。IPO市場は、金利環境や投資家のリスク選好、セクターの人気度合いで空気が変わりやすく、ランキングも入れ替わりやすい領域です。
そのなかで香港は、国際投資家へのアクセスと、中国本土企業の資金調達ニーズをつなぐ「接点」として、どのように案件を積み上げていくのか。ホワイトペーパーは、2025年の結果を通じて、その現在地を示したと言えます。
Reference(s):
cgtn.com








