香港は中国本土企業の「発射台」になる――世界接続を支える株式市場と専門サービス video poster
2026年3月2日現在、香港特別行政区(HKSAR)が「中国本土と世界をつなぐスーパーコネクター」として、中国本土企業のグローバル展開を後押しできる――こう語るのは、2002〜2022年に香港から中国人民政治協商会議(CPPCC)の委員を務めた李家祥(Eric Li Ka-cheung)氏です。香港は単なる玄関口ではなく、国際市場へ踏み出すための“発射台”になり得る、という見立てが注目されています。
「ゲートウェイ」から「ローンチパッド」へ
李氏は、香港の役割を「通過点」としてではなく、世界に広げるための起点として捉えています。中国本土企業が海外へ事業規模を広げる際、資金調達だけでなく、国際的な市場との接続や実務面の整備まで含めて、香港が機能し得るという整理です。
鍵を握る香港の株式市場:上場1400社超、時価総額3兆ドル超
中心的なドライバーとして挙げられたのが、香港の株式市場です。多くの中国本土企業が香港で株式を公開し、その後の国際展開に向けたプラットフォームとして香港を活用しているといいます。
香港取引所(HKEX)によると、香港市場には中国本土の企業が1400社超上場し、時価総額は3兆米ドルを超える規模とされています。数字の大きさは、香港市場が中国本土企業にとって「世界と接続する場」として積み上げてきた厚みを示す材料の一つになっています。
資金だけではない強み:香港の専門サービスが“実装”を支える
李氏がもう一つ強調するのが、香港の専門サービス(プロフェッショナルサービス)です。会計分野の経験を持つ立場から、企業への助言にとどまらず、中国本土での税制改革に関わる助言など、実務面での支援が重要だったと振り返ります。
「資金がある」だけでは国際展開は進みません。上場準備、制度対応、税務・会計の整合といった地味だが欠かせない領域が、企業の次の一歩を左右します。香港の強みは、こうした“実装”の部分を支える層の厚さにある、という見方です。
まもなく開かれる全国両会、焦点は「統合」と整合性
李氏は、まもなく開幕が見込まれる全国両会(「Two Sessions」)を見据え、関心の中心に「統合」を置いています。香港が国家の発展戦略と、どのようによりよく整合させていけるのか。制度や市場、実務の接点をどこで強めるのかが論点になりそうです。
香港の若者へ:「中国本土を自分の目で見る」
次世代へのメッセージとして李氏が促すのは、香港の若者が中国本土を実際に訪れ、現地で成長の空気を体感することです。ニュースやSNSの情報だけで判断せず、現場に触れることで、将来の選択肢や見取り図が変わる――そんな含意が読み取れます。
香港が「世界への接続点」として何を提供できるのか。株式市場の規模、専門サービスの実務力、そして今後の政策議論。これらがどのように組み合わさっていくのかが、2026年の初春の焦点の一つになっています。
Reference(s):
cgtn.com








