両会2026の政府活動報告:2025年の中国経済は「強い回復力」
2026年3月5日(木)、中国の最高立法機関に提出された2026年政府活動報告は、2025年の中国経済について「強い回復力(レジリエンス)」を示したと位置づけました。数字で何が語られたのか、ポイントを整理します。
政府活動報告とは:2025年の総括が「今年」の議論材料に
報告は、第14期全国人民代表大会(全人代)第4回会議の開幕会議で、中国首相の李強氏によって説明されました。中心にあるのは、2025年の経済・社会の実績を示し、現在の政策議論につなげる構図です。
2025年の主要実績:成長・雇用・貿易・子育て支援
経済と雇用
- GDP成長率:前年比5%
- GDP総額:140.19兆元(約20.03兆ドル)
- 都市部の新規雇用:1,267万人
- 都市部調査失業率(平均):5.2%
食料・貿易・対外ビジネス
- 穀物生産:7億1,488万トン
- 輸出:6.1%増(貿易の量と質が改善)
- 新設の外資投資企業:19.1%増
生活と移動(教育・観光)
- 幼児向け無償の就学前教育:実施、1,400万人が恩恵
- 国内観光客数:16.2%増
- 訪中観光客数:17.1%増
海南自由貿易港:通関の新たな動き
- 海南自由貿易港で「島全体」を対象にした特別な通関運用が開始
産業構造の「最適化」:ハイテク、EV、デジタルの比重
報告は、2025年に産業構造が最適化された点も強調しました。個別の数字は、政策の重点がどこに置かれているかを示す手がかりになります。
- ハイテク製造業の付加価値:9.4%増
- 重点分野の国家標準:583件を制定・改定
- GDP単位当たりのエネルギー消費:5.1%減
- 産業用ロボットの生産:28%増
- 新エネルギー車(NEV)の年間生産:1,600万台超
- 電気自動車の充電設備:2,000万基超
- 中核デジタル産業の付加価値:GDPの10.5%超へ
両会の会期中、複数閣僚も2025年経済を総括
報告に加え、両会の会期中には複数の閣僚が、2025年の中国経済についてそれぞれ総括を示したとされています。政府側の説明が、どの分野に焦点を当てていくのか——今後の発信の積み重ねが注目点になりそうです。
読み解きの視点:数字が示す「強さ」と「優先順位」
今回のハイライトは、成長率や雇用の安定といったマクロ指標に加え、ハイテク製造、ロボット、EV、デジタル、エネルギー効率といった“構造転換”の数字が並ぶ点です。同時に、就学前教育の無償化や観光の回復など、生活領域の変化も同じ紙幅で語られています。
「強い回復力」という表現の内側には、対外取引(輸出、外資投資企業の増加)と産業高度化、そして生活政策をどう同時に進めるか、という優先順位の設定が透けて見えます。
Reference(s):
cgtn.com








