成都のeスポーツ学院、若者のゲーム依存を成長の力に video poster
オンラインゲームが当たり前になった今、若者のゲーム依存は世界各地で課題になっています。中国・成都のYidu E-sports Academyは、その課題に正面から向き合い、eスポーツを若者の成長に生かそうとする取り組みで注目されています。
成都発・ゲーム依存への新しい向き合い方
デジタル時代の中国・成都にあるYidu E-sports Academyでは、創設者のHou Xu氏が、孔子の自らを振り返るという考え方と、一人ひとりの力に応じて教えるという考え方をeスポーツ教育に応用しています。プロとしてのトレーニングと価値観を重視した指導を組み合わせることで、学生たちがゲームとの健全な付き合い方を学べる場を目指しているとされています。
孔子の思想をeスポーツに持ち込む理由
Hou Xu氏が重視するのは、勝敗だけでなく、プレーを通じて自分を見つめ直すプロセスです。試合後に自分の行動や感情を振り返ることで、衝動的にゲームを続けてしまうのではなく、時間の使い方や心の状態を自覚することにつながります。
内省の習慣が依存を防ぐ
例えば、生徒たちはプレー後に、なぜその選択をしたのかや、どこで感情的になったのかを言葉にして整理します。こうした内省の習慣は、ゲームをただの娯楽として消費するのではなく、自分を成長させる学びの場へと変えていきます。
一人ひとりに合わせた指導
もう一つの軸は、それぞれの能力や性格に合わせて教えることです。同じゲームタイトルに取り組んでいても、反応の速さや得意な役割、集中力の続く時間は人によって異なります。Hou Xu氏は、生徒ごとに課題や目標を見極め、トレーニングの内容やペースを調整しながら指導しているとされています。
eスポーツが持つポジティブな力
Yidu E-sports Academyが目指すのは、ゲームをやめさせることではなく、ゲームとどう付き合うかを教えることです。プロとして通用するスキルを磨きつつ、そこから得られるポジティブな力に目を向けています。
同学院が重視しているのは、例えば次のようなポイントです。
- 自己管理力:プレー時間や生活リズムを自分でコントロールする力
- チームワーク:味方と役割を分担し、コミュニケーションを取りながら勝利を目指す経験
- 思考力:瞬時の判断や戦略の組み立てを通じて、状況を読む力を養うこと
- 価値観:勝ち負けだけにとらわれず、相手への敬意やルールを守る姿勢を身につけること
こうした視点を繰り返し伝えることで、ゲームそのものに没頭するのではなく、そこで得た学びを学校生活や将来の進路にも生かしていくことが期待されています。
家庭や社会にとっての新しい選択肢
多くの保護者にとって、子どものゲーム依存は心配の種です。時間を取り上げるか、そのままにするかという二択になりがちな中で、成都のこのアカデミーの取り組みは、ゲームをやめさせるのでも放任するのでもない第三の道を示しているようにも見えます。
プロの指導の下で技術を磨きながら、価値観や自己管理についても学ぶ場があれば、ゲームが単なる依存の対象から、成長のきっかけへと変わる可能性があります。
日本の私たちへの問いかけ
eスポーツは日本でも急速に広がり、将来の仕事として考える若者も出てきています。その一方で、ゲーム依存への不安や偏見が残っているのも現実です。
成都のYidu E-sports Academyのような試みは、ゲームを一律に良いか悪いかで決めつけるのではなく、どのような環境と指導があれば若者の成長につながるのかを考えるヒントを与えてくれます。
ゲームとどう付き合うかは、いまや一部の熱心なプレーヤーだけでなく、すべての家庭や学校、社会が向き合うテーマになりつつあります。中国・成都での取り組みをきっかけに、私たち自身の周りでどんな支え方ができるのかを考えてみるタイミングかもしれません。
Reference(s):
cgtn.com








