国際ニュースで見る2025年春節の中国本土、4つの風景
年の瀬が近づく今、2025年の春節(旧正月)シーズンを振り返ると、中国本土での過ごし方が一段と多様になったことが見えてきます。今年1月末、国際メディアCGTNの番組The Vibeは、ガラ公演から街歩き、旅行、異文化交流まで、春節の新しい姿を4つのトピックで伝えました。
1. 春節ガラ、5回目のリハーサルで仕上げる「国民的イベント」
番組によると、2025年のSpring Festival Gala(春節ガラ)は、本番に向けた5回目のリハーサルを終え、いよいよ仕上げの段階に入っていました。大規模なエンターテインメントショーを何度も通し稽古するのは、それだけ視聴者の期待が大きい証拠とも言えます。
歌やダンス、コント、伝統芸能などが並ぶ春節ガラは、多くの家族にとって「年越しの顔」のような存在です。5回目という回数からは、出演者やスタッフが細部までこだわり抜き、春節の一夜をより特別なものにしようとしている様子がうかがえます。
日本の紅白歌合戦やカウントダウン番組を思い浮かべる読者も多いかもしれませんが、中国本土では春節ガラが、そうした年越しの雰囲気を象徴する番組として定着していることが感じられます。
2. 上海のSpring Festival CityWalk、伝統とモダンが混ざる街
次に紹介されたのが、上海の商業エリアで展開されたSpring Festival CityWalkです。番組は、春節を前にした上海の街が、伝統と現代的なライフスタイルをうまく組み合わせている様子を伝えました。
歴史ある路地や建物のそばに、最新の商業施設やカフェが並び、そこに春節の飾りつけやランタン、干支をモチーフにしたオブジェが加わっていきます。街を歩くだけで、昔ながらの縁起物と、ポップなデザインのグッズが同時に目に入るような風景です。
「買い物か、観光か」と分けて考えるのではなく、街歩きそのものを楽しみながら春節ムードに浸る。このCityWalkのスタイルは、日本の商業施設の季節イベントや、夜のライトアップを楽しむ「映える」散策とも通じるところがあります。
3. 伝統よりも「旅」? 春節をバカンスに使う人びと
番組のHoliday Travelのパートでは、春節をあえて「移動のピーク」ではなく「旅行のチャンス」として使う人が増えている様子が取り上げられました。従来、春節は家族の元へ帰省し、実家で年を越すのが一般的なスタイルとされてきましたが、その「定番」からあえて外れる選択です。
長めの休暇を利用して、国内外の観光地へ出かける人びとは、「混雑を避ける」だけでなく、「普段は行けない遠くの場所へ行く」「家族や友人との新しい思い出をつくる」といった価値を重視しているようです。移動手段の選択肢が増え、オンライン予約が当たり前になった今、「帰省するか、旅行するか」という問いそのものが、柔らかくなってきているのかもしれません。
日本でも、年末年始やゴールデンウィークを「とにかく実家に帰る時間」から「自分たちらしい休暇の過ごし方を考える時間」へと変えていく動きがありますが、中国本土の春節の変化は、その延長線上にあるとも言えます。
4. Exploring China:外国人教師が感じる「便利な交通網」の力
Exploring Chinaというパートでは、オーストラリア出身の教師が登場しました。この教師は、中国本土の便利な交通網を活用し、外国の友人を各地へ案内していると紹介されています。
高速鉄道や航空便、都市部と地方を結ぶ交通インフラが整ったことで、限られた休暇の中でも複数の都市を巡ることが可能になりました。外国人にとっても、中国本土の広い国土と多様な文化を体感しやすくなっていると言えます。
番組が伝えたこのエピソードは、「観光客としての中国」ではなく、「現地で働き住む人が、友人を案内したくなる場所としての中国」という側面を映し出しています。移動のしやすさは、単なる利便性を超えて、異文化理解や国際交流のきっかけにもなっていることが分かります。
日本の読者へのヒント:休暇の「意味」をアップデートする
2025年の春節をめぐるこれら4つの風景から見えるのは、「伝統を大切にしつつ、自分たちらしい過ごし方を探る」という姿勢です。ガラ公演のような定番イベントを楽しみながら、街歩きや旅行、学びの旅を組み合わせていく。そこには、休暇の時間をどうデザインするかという、共通のテーマがあります。
日本でも、年末年始や大型連休の過ごし方をめぐる議論は続いています。中国本土の春節シーズンに見られた変化は、私たち自身の休暇の「アップデート」を考えるヒントにもなりそうです。次の長期休暇に向けて、「どんな時間を誰と過ごしたいか」を、あらためて静かに問い直してみるタイミングなのかもしれません。
Reference(s):
cgtn.com








