国際ニュース 中国映画とアフロビート、鍼灸で読む2025年カルチャー
政治や経済だけでなく、映画や音楽、伝統医療といったカルチャーも、いまや国際ニュースの重要な一部になっています。2025年、CGTNのカルチャー番組 The Vibe が取り上げたテーマからは、中国映画や鍼灸、ナイジェリア発のアフロビートが、国境を越えて広がる姿が見えてきます。
本記事では、番組で紹介された中国の観光と映画を組み合わせた取り組み、アニメ映画 Ne Zha 2 の成功、約200の国と地域に広がる鍼灸、そしてナイジェリアのエンターテインメント産業を手がかりに、2025年のカルチャーの潮流を整理します。
中国映画で旅する China Travel with Chinese Movies
まず注目したいのは、Film and Tourism のコーナーで紹介された China Travel with Chinese Movies というプログラムです。この取り組みは、中国映画をきっかけに、中国各地の魅力や観光地を海外へ発信することを目的としています。
日本でもアニメやドラマの舞台を巡る聖地巡礼が広がっていますが、中国でも映画を通じたツーリズムの可能性が語られています。物語の舞台となった街や自然景観、歴史的な建物をめぐることで、単なる観光ではなく、作品世界を体験する旅が生まれます。
映画と観光がつながる理由
- ストーリーに感情移入した視聴者は、舞台となった場所への関心が高まりやすい
- 映像作品を通じて、風景や文化が自然に紹介される
- 現地で作品ゆかりのスポットを巡ることで、旅の満足度が高まる
China Travel with Chinese Movies は、こうした流れを国際的に展開し、中国映画の美しさと、多様な地域の魅力をセットで伝えようとする試みだといえます。
Ne Zha 2が映す中国アニメの自信
同じく番組で取り上げられたのが、Chinese movie Ne Zha 2 です。作品は中国で大きな成功を収め、中国各地で強い誇りを呼び起こしているとされています。いま、この作品は世界に向けて文化を発信する段階へと向かいつつあります。
神話や伝説をベースにした物語を、現代的なアニメーションで描き直す流れは、日本や他の地域でも見られますが、Ne Zha 2 はその中国版とも言える存在です。伝統的なモチーフを、今の世代の感覚や映像技術と結びつけることで、新しいファン層を生み出している点が特徴的です。
中国発コンテンツのグローバル展開
Ne Zha 2 の成功には、単なる興行成績以上の意味があります。
- 中国の物語や世界観を、世界の観客と共有しようとする動きが加速している
- アニメーション分野での技術力と表現力の向上が、文化的な自信につながっている
- 海外向けプロモーションを通じて、中国映画全体への注目も高まりやすくなる
こうした作品が増えるほど、世界のスクリーンにおける物語の多様性は豊かになっていきます。日本のアニメやハリウッド作品と並んで、中国発のアニメ映画が選択肢の一つとして定着していくのか、今後の展開にも注目が集まりそうです。
約200の国と地域で実践される鍼灸
Healing Tradition のコーナーでは、鍼灸に焦点が当てられました。番組によると、鍼灸は現在、約200の国と地域で実践されているとされています。伝統的な中国医学の一分野である鍼灸が、ここまで広く受け入れられていることは、国際ニュースとしても注目すべき動きです。
番組では、カナダで活動する鍼灸の施術者にも話を聞き、この伝統医療がどのように現地社会に根付いているのかを探っています。中国で長く培われてきた知恵が、遠く離れた国で健康やウェルネスの選択肢として取り入れられている姿は、文化交流の一形態と見ることもできます。
なぜ鍼灸は世界に広がったのか
鍼灸の国際的な広がりには、いくつかの背景が考えられます。
- 慢性的な痛みやストレスなど、西洋医学だけでは対応しきれない悩みに対する補完的な選択肢として注目されている
- 東洋的な身体観や、全体のバランスを重視する考え方への関心が高まっている
- 中国や各国の実務者が、教育や資格制度を整えつつ、現地での普及に取り組んできた
伝統と現代医療の関係には、各国ごとの議論や制度上の違いもありますが、少なくとも鍼灸が多くの国と地域で選ばれているという事実は、文化の越境と受容の一つの姿を示しています。
ナイジェリアのアフロビートとエンタメ産業
Nigeria Entertainment Industry のパートで扱われたのは、ナイジェリア発の音楽ジャンル、アフロビートです。番組によると、近年アフロビート音楽は世界的に人気が高まりつつあります。一方で、アーティストたちは依然として多くの課題に直面しているとされています。
ダンスフロアやストリーミングサービスを通じて、アフロビートは世界中のリスナーを惹きつけています。リズムやビート、言語やファッションを含めた表現のあり方は、グローバルなポップカルチャーの枠組みを押し広げる存在になっています。
盛り上がりの陰にあるチャレンジ
しかし、人気の高まりとは裏腹に、ナイジェリアのアーティストが直面する課題は少なくありません。
- 安定した収益を得るための仕組みづくり
- 制作やライブを支えるインフラや環境の整備
- 新しい世代のアーティストを育てる教育・トレーニングの機会
番組は、こうした現実にも光を当てつつ、それでも自分たちのリズムを信じて表現を続けるアーティストたちの姿を伝えています。ここには、新興エンターテインメント市場が直面する共通の課題と、それを乗り越えようとするエネルギーが見て取れます。
カルチャーがつなぐ観光、健康、音楽の未来
中国映画を通じた観光の促進、Ne Zha 2 の成功が象徴する文化的な自信、約200の国と地域に広がる鍼灸、そしてアフロビートがけん引するナイジェリアのエンタメ産業。2025年の The Vibe が描いたこれらのトピックは、いずれもカルチャーが国境を越える力を示しています。
- 映画は旅先を選ぶ手がかりになり、地域の魅力を物語として伝える
- 伝統文化は、現代的な表現と組み合わせることで、国内外の世代を超えて受け継がれていく
- 音楽は、世界のどこにいても同じビートを共有できる共通言語の一つとなる
日本にいる私たちにとっても、これらの国際ニュースは決して遠い話ではありません。次の旅行先を選ぶとき、次に観る映画や聴く音楽を選ぶとき、どの地域の物語に触れてみたいかという視点を持つことで、日常の選択が少しだけグローバルにつながっていきます。
スマートフォン一つで世界中のコンテンツにアクセスできる今、どのカルチャーに時間を使うかは、一人ひとりの小さな意思表示でもあります。中国映画、伝統医療、アフロビート。それぞれの物語に耳を傾けながら、自分なりの世界地図をアップデートしていきたいところです。
Reference(s):
cgtn.com








