広東の伝統行事Nianli Festival(年例祭)とは
中国南部・広東省西部で受け継がれてきた伝統行事「Nianli Festival(年例祭)」は、春節(中国の旧正月)の時期に地域の共同体が一体となる、スケールの大きな祭礼です。国際ニュースの文脈ではあまり知られていませんが、広東の人びとの生活や信仰を理解するための重要なキーワードの一つになっています。
Yearly Riteを意味するNianli Festival
Nianli Festivalは、文字通りYearly Rite、つまり「年ごとの儀礼」を意味します。広東省西部の伝統の中で育まれてきたこの祭りは、地域の人びとが共同で行う礼拝を中心とした、壮大なコミュニティの祭礼として位置づけられています。
祭りは中国南部の広東省西部、特に海沿いの茂名市と湛江市で最も活気があり、何百年にもわたり続いてきた歴史ある行事とされています。こうした土地の風土や暮らしのリズムと深く結びついている点が、大きな特徴です。
春節から元宵節、旧暦2月へと続く長い祭りの季節
Nianli Festivalが行われるのは、主にSpring Festivalと呼ばれる中国の春節の時期です。ただし、いわゆる標準的な春節の祝い方とは少し異なり、この祭りは新年当日だけで終わりません。
Nianliは、新年を過ぎても続くのが特徴で、元宵節と呼ばれるLantern Festivalのころまで続くことが多く、さらに伝統的な旧暦の2月にまで及ぶ場合もあります。暦の上で見ると、いわゆる「お正月」の季節が長く引き延ばされているようなイメージです。
村ごとに異なる日程がつくるリズム
もう一つのポイントは、各村がそれぞれ異なる日程でNianli Festivalを行うという点です。同じ広東省西部の地域でも、村ごとに祭りの日がずれているため、地域全体として見ると長い期間にわたって祭りの雰囲気が続きます。
ある村の祭礼が落ち着いたころ、別の村で祭りが始まるといったように、時間と場所を少しずつずらしながら続いていく構造は、共同体の結びつきや地域ならではのリズムを感じさせます。
共同体と信仰を支える祭礼として
Nianli Festivalは、共同の礼拝を中心とする行事として位置づけられています。地域の人びとが一緒に祈りをささげるgrand communal worship event(大規模な共同礼拝の祭礼)であり、広東省西部の伝統に深く根ざした存在です。
こうした共同体の祭礼は、日々の暮らしの中で共有される価値観や記憶を確かめ合う時間にもなります。世代を超えて受け継がれてきたNianli Festivalは、変化の大きい現代社会においても、地域のアイデンティティを支える重要な要素だといえるでしょう。
春節ニュースを見るときの新しい視点に
日本では、中国の春節というと、大都市のにぎわいや経済効果に注目が集まりがちです。しかし、広東省西部のNianli Festivalのように、同じ春節期でも地域ごとにまったく異なる物語が存在します。
2025年の終わりにさしかかり、これから春節に関するニュースや話題に触れる機会が増えていきます。そうしたとき、広東省の村々で行われるNianli Festivalのような地域の祭礼にも思いを馳せてみると、中国の文化や社会をより立体的にとらえるヒントになるかもしれません。
Reference(s):
cgtn.com








