春の北京で楽しむ凧揚げ:中国の「最古の飛行機」文化を歩く video poster
春の北京で楽しむ凧揚げ:中国の「最古の飛行機」を追う
春の北京の空には、色とりどりの凧が舞います。2,000年以上前の起源を持つとされる凧は、今も人びとの平和への願いを乗せて飛び続けています。
「世界最古の飛行機」凧のはじまり
凧の起源は、中国の春秋時代までさかのぼるとされています。今から2,000年以上も前、布や竹を使って作られた凧は、「世界で最も早く生まれた飛行機」とも呼ばれてきました。
当時の人びとは、空を自由に飛ぶことへの好奇心と、自然の力を感じながら、風をとらえる道具として凧を生み出しました。北京の空に揚がる凧は、そうした古い技術と想像力の延長線上にあります。
紙づくりとともに広がった平和への祈り
その後、中国で紙づくりの技術が生まれました。製紙は、中国の四大発明のひとつとされる大きな転換点です。この紙の登場によって、人びとは軽くてよく飛ぶ紙の凧を作るようになり、自分や家族、社会の平和への願いを空高く託しました。
凧を空に放つことは、心配ごとや災いを手放し、代わりに平安が訪れるよう願う行為でもあります。北京の空をゆっくりと漂う凧は、そうした静かな祈りの象徴でもあります。
いま北京で凧揚げが愛される理由
都市化が進んだ現在の北京でも、凧揚げは身近な春の楽しみです。公園や広場では、週末になると凧を持った家族連れや年配の人びとが集まり、思い思いの凧を空に飛ばしています。
- 長い冬を越えたあとの、春のやわらかな風を体感できる
- 子どもから高齢者まで、一緒に楽しめるシンプルな遊びである
- 「空を見上げる時間」として、デジタル機器から少し離れられる
観光で北京を訪れる人にとっても、凧揚げはその土地の日常に触れられる小さな入り口になります。高層ビルの向こう側で、凧がゆっくりと風に乗る光景には、にぎやかな都市とは違う時間の流れが感じられます。
凧のデザインに込められた意味
凧には、龍や鳥、魚、花など、さまざまなモチーフが描かれます。それぞれに「長寿」「豊かさ」「平安」などの願いが込められており、紙の凧は単なる遊び道具を超えて、人びとの願いを運ぶ存在となっています。
春秋時代に始まり、紙づくりの発展とともに形を変えながらも、凧が「平和への希望」を乗せて飛ぶという意味は今も変わりません。
北京で凧揚げを楽しむちょっとしたヒント
これから春の季節に北京を訪れる機会があれば、凧揚げを見たり、実際に体験してみたりするのもおすすめです。
- 朝〜午前中の、風が安定している時間帯をねらう
- 人の少ない広めの公園や河川敷など、周囲に電線のない場所を選ぶ
- 現地の人のやり方をよく観察しながら、安全に楽しむ
言葉が通じなくても、凧が高く上がったときの歓声や、風を読むために空を見上げる仕草には、国境を越えて通じ合うものがあります。
空を見上げるニュースとしての凧
ニュースで目にする「中国」は、ときに政治や経済の話題が中心になりがちです。しかし、春の北京で凧が舞う風景に目を向けると、そこには2,000年以上つづく文化と、今を生きる人びとの穏やかな日常が重なって見えてきます。
たまにはスマートフォンの画面から目を離し、どこにいても空を見上げてみる。そのとき、北京のどこかでも、平和への願いを込めた凧が同じ空を飛んでいるかもしれません。
Reference(s):
cgtn.com








