広東料理の白切鶏が玉の美術品に 食卓の一皿が博物館で輝く
中国南部の広東省では、「ごちそう」に鶏料理が欠かせません。その中でも広東料理を代表する白切鶏は、家庭の食卓でも、宴席でも親しまれてきた定番の一皿です。
英語でCantonese poached chickenと呼ばれる白切鶏は、ゆでた鶏肉をシンプルに味わう料理として知られ、現地では白切鶏という名前で呼ばれています。余計な味付けをしない分、素材のうま味や火加減の技がそのまま表れる料理です。
広東の「宴席に欠かせない」鶏料理
広東省では、宴会やお祝いの席で鶏が並ばないと「宴席が完成しない」と言われるほど、鶏料理の存在感が大きいとされています。白切鶏はそうした場面で欠かせない一品であり、食卓の定番としても愛されています。
シンプルな見た目ながら、家族や友人が集まる場に欠かせない料理であることから、広東の人々にとって白切鶏は、日常とハレの日をつなぐ象徴的な一皿だといえます。
玉で作られた白切鶏、美術館で来館者を魅了
こうした広東料理の代表格である白切鶏は、現在、食卓の料理としてだけでなく、美術館の展示としても新たな姿を見せています。広東省では、白切鶏の一皿を玉で精巧にかたどった作品が展示され、来館者の目を楽しませています。
翡翠のようなつやを持つ玉で作られた白切鶏の皿は、実際に食べられる料理ではありませんが、その輝きや質感が、本物の料理に負けない存在感を放っています。伝統料理が、工芸品として別のかたちで表現されている点が注目されています。
食文化を「見て味わう」楽しみ方
白切鶏が美術館で展示されることは、広東の食文化そのものを立体的に見せる試みでもあります。来館者は、食べるのではなく「見る」ことを通して、料理に込められた意味や歴史を改めて考えるきっかけを得ることができます。
料理が美術品として展示されることで、日常的な一皿に新たな視点が生まれます。広東省の人々にとってなじみ深い白切鶏が、玉の作品として博物館に並ぶことで、伝統料理は世代や国境を超えた文化のメッセージとしても伝わっていきます。
「いつもの一皿」を違う角度から見る
南中国の広東から発信される、白切鶏という料理と玉の工芸が交差するこの試みは、食とアートのあいだにある境界をやわらかく越えていくものです。日々の食卓に並ぶ一皿が、博物館で出会う作品として再解釈されるとき、私たちは自分たちの文化をどのように見直すでしょうか。
身近な料理が、実は豊かな物語と象徴性を持っていることを教えてくれる白切鶏。広東料理の一皿から、食べることと見ること、日常と芸術のつながりを考えてみたくなります。
Reference(s):
cgtn.com








