日本語で読む国際ニュース:中国カルチャー最前線2025
2025年12月のいま、日本語で国際ニュースや中国文化の動きを追いたい読者に向けて、今年どんなカルチャートピックが注目されたのかを振り返ります。CGTNの番組The Vibeの2025年3月12日の回では、伝統工芸から映画、バレエ、庭園デザインまで、現代の中国カルチャーを象徴する4つのテーマが紹介されました。
1. 伝統工芸のリバイバル:Jianshui Purple Clay Pottery
番組のパートChina's Craft Revivalでは、Jianshui Purple Clay Pottery Firing Techniqueを受け継ぐ継承者が登場し、芸術作品を形づくる「手」に焦点が当てられました。紫色の土を焼き上げるこの陶器づくりは、機械化が進む時代にあっても、人の感覚と経験に支えられたクラフトの価値を改めて思い出させてくれます。
こうした伝統工芸のリバイバルは、中国国内だけでなく、クラフトや手仕事に関心を持つ世界の人々にとっても重要な流れです。大量生産とは逆の文脈で、「誰が、どのように作ったのか」という物語が、製品そのものと同じくらい重視されるようになっていることがうかがえます。
2. 北京国際映画祭:レッドカーペットが映す中国と世界
Art of Cinemaのパートでは、第15回北京国際映画祭がまもなく北京で開幕すると伝えられました。この映画祭は、国際的な作品と中国映画をともに祝う場として位置づけられています。
映画祭というフォーマットは、国や言語のちがいを超えて、ストーリーや映像表現を共有するためのプラットフォームでもあります。中国で開かれる国際映画祭が、どのような作品を選び、どのような対話を生み出すのかは、今後の映画産業やカルチャーシーンを考えるうえで注目すべきポイントと言えるでしょう。
3. 上海バレエの白鳥の湖:10年続くレパートリーの重み
Swan Lakeのパートでは、上海バレエが自らの版の白鳥の湖上演10周年を祝っていることが紹介されました。クラシック作品を10年にわたってレパートリーとして維持し続けることは、ダンサーの世代交代や演出の更新を含め、大きな蓄積を必要とします。
西洋の代表的なバレエ作品が、中国のバレエ団によって継続的に上演されているという事実は、技術や表現のグローバルな共有と、各地域ならではの解釈が共存しうることを示しています。観客にとっても、同じ作品を長い時間軸で見続けることで、都市や社会の変化を感じ取るきっかけになりそうです。
4. 二つの庭園、二つの国:自然とデザインがつなぐ文化
Cultural Connectionsのパートでは、「Two gardens, two countries」というテーマのもと、フランスの荘厳な庭園と、中国の静かなオアシスのような庭園が対比的に取り上げられました。自然とデザインがどのように結びつき、それぞれの文化に独自の風景を生み出してきたのかに注目しています。
庭園は、単なる観光スポットではなく、その社会の自然観や時間の感じ方、美の基準を映し出す「屋外のミュージアム」とも言えます。異なる二つの国の庭園を並べて見ることで、自国の風景を見直す視点も得られるかもしれません。
5. 4つのトピックに共通するもの
今回のThe Vibeの回で取り上げられた4つのトピックには、いくつかの共通点が見えてきます。
- 伝統と現代性の往復(工芸のリバイバル、クラシックバレエの再解釈)
- ローカルとグローバルの交差(北京国際映画祭、仏中の庭園比較)
- 「手」と「身体」と「空間」といった、デジタルでは置き換えにくい体験への注目
2025年12月を生きる私たちにとって、こうしたテーマは遠い国の話ではなく、自分たちの暮らしや働き方にも直結する問いを投げかけています。ものづくりをどう受け継ぐか。エンターテインメントをどう支え、楽しむか。都市の中にどんな「余白」や緑を残すか。中国発のカルチャーニュースは、その考える材料の一つとして活用できそうです。
6. 日本の読者にとってのヒント
通勤中にスマートフォンで記事を流し読みするビジネスパーソンや、世界の動きを日本語でキャッチアップしたい学生にとって、このような国際ニュースは次のようなヒントを与えてくれます。
- 自国の文化だけでなく、他国の「普通」や「定番」を知ることで、自分の当たり前を相対化できる
- アートやカルチャーを通じて国際関係を見ると、政治ニュースとは異なる景色が見えてくる
- SNSでシェアしやすいトピックとして、友人や同僚との会話のきっかけになる
国際ニュースを「難しいもの」と構えず、工芸や映画、バレエ、庭園といった身近なテーマから入っていくことで、世界との距離はぐっと縮まります。今回紹介した4つのトピックも、その入口の一つとして押さえておきたいところです。
Reference(s):
cgtn.com








