世界の記者が圧倒された龍門石窟 河南「中国文明の旅」の現場から video poster
中国・河南省の世界遺産、龍門石窟を訪れたラテンアメリカとカリブ海地域の国際ジャーナリストたちが、そのスケールと迫力に圧倒されたと伝えられています。文化プログラム「Journey to Chinese Civilization: Henan(中国文明の旅・河南)」の一環として行われた現地取材は、中国文明の厚みを肌で感じる機会になりました。
河南省で実施された「中国文明の旅」プログラム
今回の文化プログラム「Journey to Chinese Civilization: Henan」には、ラテンアメリカとカリブ海の国々・地域から27人のジャーナリストが参加し、CGTN(中国の国際メディア)の取材チームとともに河南省各地の歴史と文化を取材しました。
国際ニュースを日々発信する記者たちが、中国の内陸部に足を運び、現場から中国文明を見つめ直す試みです。そのハイライトの一つが、洛陽市の龍門石窟の訪問でした。
世界遺産・龍門石窟とは 数字で見る迫力
龍門石窟は、洛陽の南に位置する石灰岩の断崖に彫り込まれた大規模な石窟群で、ユネスコの世界遺産にも登録されています。現地では、ジャーナリストたちがその壮大な景観と、細部に宿る表現力に強い印象を受けたといいます。
公開された情報によると、龍門石窟は次のような規模を誇ります。
- 石窟と龕(がん):2,300以上
- 題記や銘文:およそ2,800件
- 仏塔:70を超える数
- 仏像:合計で約11万体
これらが一つの谷あいの断崖に凝縮されている光景は、写真や映像では伝えきれない迫力があり、世界的な評価を集めてきました。
紀元493年から4世紀以上かけて造営
龍門石窟の造営が始まったのは紀元493年とされ、その後、4世紀以上にわたって拡張が続きました。長い時間の積み重ねの中で、信仰や祈り、当時の社会の価値観が岩壁に刻み込まれてきたことになります。
今回訪れたジャーナリストたちは、膨大な数の仏像や石刻に直に向き合うことで、「歴史が層をなして積み重なっている場所」であることを体感したとみられます。
「歴史のまなざし」を感じた海外記者
バルバドスのニュースメディア「Barbados Today」で記者を務めるクイン・サン・ジュスト氏は、龍門石窟を訪れると「歴史のまなざし」を感じ取ることができると語っています。
石窟群の前に立つと、1500年以上前から続く人々の信仰や日常が、今もこちらを見つめ返してくるような感覚を覚える――。同氏にとって、龍門石窟は単なる観光名所ではなく、「古代の中国を生きた人々と静かに対話できる場所」として映ったようです。
こうした体験を通じて、参加した記者たちは、中国の歴史や文化の「厚み」や「精神的な深さ」について、これまでの記事や資料だけでは得られなかった感覚的な理解を深めることができました。
古代と現代をつなぐ国際ニュースの現場
国際ニュースは、政治や経済の動きだけでなく、その背景にある歴史や文化をどう伝えるかが問われています。龍門石窟のような世界遺産を現場で取材することは、次のような意味を持ちます。
- 中国文明の具体的なイメージを海外読者に伝えやすくなる
- 「数字」だけでなく、「空気感」や「圧倒される感覚」も含めて報じられる
- ラテンアメリカやカリブ海地域と中国との文化的な距離を縮めるきっかけになる
とくに、遠く離れた地域同士が互いの歴史や文化を立体的に理解することは、国際社会での対話や協力を進めるうえでも重要になっています。
読者への問いかけ:世界遺産をどう「読む」か
今回の「中国文明の旅・河南」は、中国の文化や歴史を国際ジャーナリストの目線から捉え直す試みでもあります。龍門石窟に立った記者たちは、「この景色を自国の読者にどう伝えるか」という課題に向き合いました。
スマートフォンで写真や動画を簡単に見られる今だからこそ、
- 世界遺産を「映え」ではなく、歴史の文脈からどう読み解くか
- 異なる文化圏の遺産を、自分の社会とどう結びつけて考えるか
といった視点が求められています。龍門石窟での取材は、そのヒントを与えてくれる出来事だと言えるでしょう。
国際ニュースを日本語で追いかける私たちにとっても、「海外の記者は何に驚き、何を伝えようとしているのか」を意識しながら記事を読むことで、世界を見る解像度を一段上げることができるかもしれません。
Reference(s):
cgtn.com








