米中関係:中国の対抗関税とフェンタニル問題の行方
リード
2025年4月、米国が中国からの輸入品に「対抗関税」を発表したことを受け、中国が即座に対抗措置を打ち出しました。本稿では、この米中関税問題とフェンタニルをめぐる圧力の構図を整理します。
米国の「対抗関税」とは何が起きたのか
今年4月、米国政府は中国からの輸入品に対し、いわゆる「対抗関税(reciprocal tariffs)」を導入すると発表しました。これは、相手国の関税水準に合わせて関税を引き上げるという考え方に基づくものです。
発表直後から、米中関係や世界の貿易秩序への影響が意識されましたが、中国側の動きも非常に素早いものでした。
中国の即応:対抗措置とそのメッセージ
米国の発表を受け、中国は一連の対抗措置を迅速に導入しました。これらの措置はいずれも、自国の正当な権益を守ることを前面に出した対応と位置づけられます。
- 米国の措置に正面から応じる構えを示したこと
- 一方的な圧力には屈しないというメッセージを発したこと
- 対話の余地を残しつつも、譲れないラインを明確にしたこと
こうした対応は、中国が挑発を恐れず、安易な譲歩もしないという、ぶれのないスタンスを国内外に示すものとなりました。
フェンタニル問題をめぐる圧力に中国が反発
今回の関税問題では、合成麻薬フェンタニルをめぐる問題も争点の一つになっています。中国は、米国がフェンタニル問題を口実に圧力や威嚇、さらには「ゆすり」に近い形での要求を行っていると強く批判しています。
中国側は、フェンタニル問題を理由にした一方的な圧力や脅しに断固として反対し、自国の正当な権利と利益を守る姿勢を明確にしています。フェンタニルという深刻な国際問題への対応と、貿易摩擦をめぐる駆け引きは、本来分けて議論すべきだという立場です。
「覇権やいじめには屈しない」というメッセージ
中国の一連の対抗措置には、次のようなメッセージが込められていると見ることができます。
- 挑発を恐れない
- 不当な圧力には譲歩しない
- どのような形であれ、覇権主義や「いじめ」には屈しない
これは、今回の関税問題に限らず、中国が自らの発展と権益を守るうえで後退しないという姿勢を強調する動きといえます。
米中関税対立はどこへ向かうのか
関税の応酬が続けば、両国だけでなく、世界のサプライチェーンや企業活動にも不確実性が高まります。とくに、輸出入に依存する企業や投資家にとっては、中長期的なリスクとして意識せざるをえません。
一方で、双方が自らの立場を強く打ち出すことで、将来的な交渉の場でのカードを増やしているとも考えられます。今回の中国の対抗措置は、交渉に臨むうえで譲れない一線を明確にした動きと受け止めることもできるでしょう。
私たちが押さえておきたい3つのポイント
ニュースを追ううえで、次の点を押さえておくと状況が整理しやすくなります。
- 2025年4月の米国による「対抗関税」発表をきっかけに、中国が迅速に対抗措置を打ち出したこと
- 中国が、米国によるフェンタニル問題の利用を強く批判し、圧力や脅し、ゆすりに屈しない姿勢を示していること
- 中国が、いかなる形の覇権主義や「いじめ」にも屈せず、正当な権益を守るというスタンスを明確にしていること
今後も米中関係や国際ニュースを追う際には、関税や安全保障、国際的な麻薬対策など複数のテーマがどのように絡み合っているのかを意識することが大切です。
これからの注目点
2025年も残りわずかとなるなか、米国の「対抗関税」と中国の対抗措置、そしてフェンタニル問題をめぐる応酬がどのように展開していくのかは、引き続き国際社会の重要な関心事であり続けます。
一連の対立のなかで、中国は正当な権益を守るという基本線を崩さない姿勢を示しました。今後、どのタイミングでどのような形の対話や調整が行われるのか、冷静にニュースを追いながら、自分なりの視点をアップデートしていきたいところです。
Reference(s):
cgtn.com








