ホワイトハウス、海外製作映画に100%関税案 ハリウッドに衝撃 video poster
米ホワイトハウスが、海外で製作された映画を米国に輸入する際に100%の関税を課す案を打ち出しました。ハリウッド発のエンタメ産業と、世界の映画ビジネスに影響が広がる可能性があります。
ホワイトハウスが示した100%関税案
今年5月5日、ドナルド・トランプ大統領は、海外で製作されたすべての映画について、米国に送られる際に100%の関税を課す構想を示しました。これにより、ハリウッドは米国の関税戦争の新たな標的となったと受け止められています。
この動きについて、中国の国際メディアCGTNのエディズ・ティヤンサン記者がロサンゼルスから現地の様子を伝えています。
「海外製作映画」は誰に影響するのか
今回の案は、単に外国の映画会社だけでなく、ハリウッドの大手スタジオにも影響する可能性があります。海外のロケ地やスタジオを使って製作された作品が、完成後に米国市場に逆輸入されるケースも多いためです。
提案された100%関税が実際に導入されれば、次のような作品が対象になり得ます。
- 米国以外の国や地域で撮影・製作されたハリウッド作品
- 欧州やアジアなど、海外の映画会社が製作した作品で、米国の映画館や配信サービスで公開されるもの
つまり、ハリウッドのスタジオと世界中の映画会社の双方が、コスト構造や配給戦略の見直しを迫られる可能性があります。
ハリウッドのビジネスモデルに何が起きるか
ハリウッドはこれまで、撮影費の削減や現地の支援制度を活用するために、海外ロケや国際共同製作を積極的に進めてきました。100%関税が課されれば、海外で撮るメリットが一気に薄れ、製作拠点の国内回帰を促す圧力になるとみられます。
一方で、関税分の負担をだれが引き受けるのかは大きな論点です。
- スタジオがコスト増を吸収し、利益率が圧迫される
- 映画館向けの販売価格が上がり、チケット代に跳ね返る
- 海外市場向けの予算が削られ、作品のスケールや多様性が失われる
世界の映画産業と文化交流への波紋
米国市場は、世界中の映画会社にとって最大級の収益源の一つです。そこに100%の関税が上乗せされれば、各国の映画会社は米国向けビジネスの縮小や、別の市場へのシフトを検討せざるを得なくなるかもしれません。
特に、中国本土、欧州、インド、韓国など、独自の映画産業を持つ地域にとっては、米国との共同製作や配給のあり方を再考するきっかけになりそうです。映画は文化の架け橋とも呼ばれますが、関税を通じてその流れが細れば、文化交流の在り方にも影を落とす可能性があります。
これからの焦点は
今回の提案は、大統領が示した段階であり、具体的な制度設計や適用範囲については今後の議論が必要です。米国内の政治プロセスや業界ロビー活動、海外からの反応によって、中身が修正されたり、実現しなかったりする可能性もあります。
- 米議会や映画産業団体による賛否と修正要求
- 関税の対象が映画館公開作品だけなのか、配信専用作品や短編などにも及ぶのか
- 主要な映画輸出国・地域による対抗措置や協議の行方
- ハリウッド各社が撮影地や投資計画をどのように見直すのか
関税は一般に、鉄鋼や自動車といったモノの貿易をめぐる話題として語られがちです。しかし、今回のように映画という文化・サービスの領域にまで広がると、私たちがスクリーンや配信で出会う作品のラインナップそのものが変わっていく可能性があります。関税戦争の次の一手が、世界のエンターテインメントの姿をどう変えるのか。今後も注視が必要です。
Reference(s):
White House targets Hollywood with 100% tariffs on movies made abroad
cgtn.com








