宋代スタイルの結婚式パレード 浙江省寧海で無形文化遺産を再現
宋代スタイルの結婚式ってどんなもの?――そんな疑問に答えるような華やかな花嫁行列が、2025年5月20日、中国・浙江省寧海で行われました。中国の国家級無形文化遺産であるTen-Mile Red Bridal Customsと、宋(そう)王朝の伝統的な婚礼作法を組み合わせたパレードが、現地の住民や観光客の目を引きつけました。
宋代婚礼を再現したブライダルパレードの概要
今回のブライダルパレードは、宋代の婚礼儀式を取り入れた演出が特徴でした。寧海の街を進む花嫁行列が、古い時代の結婚式の雰囲気を現代に呼び戻し、東部浙江の婚礼文化の魅力を目に見える形で伝えました。
パレードでは、次のような要素が組み合わさっていました。
- 宋代の婚礼作法を意識した行列や所作
- Ten-Mile Red Bridal Customsとして受け継がれてきた伝統の嫁入り風習
- 赤を基調とした華やかな装いと婚礼用の道具
こうした演出によって、東部浙江の結婚習俗が、住民にとっては身近な伝統として、観光客にとっては発見のある文化体験として映し出されました。
宋(そう)王朝の婚礼文化とは
宋代は、中国史の中でも都市文化や庶民文化が発展した時期として知られています。その婚礼儀式は、格式を重んじながらも、衣装や行列、音楽など細部にまでこだわりが見られるのが特徴です。
今回、寧海で再現された宋代風の婚礼では、
- 花嫁が主役として丁重に迎えられる構図
- 家同士の結び付きや祝福の気持ちを象徴する行列
- 儀式を通じて家族や地域のつながりを確認する意味合い
といった要素が強調されました。伝統的な婚礼儀式を「見せるイベント」として再構成することで、古い作法を知らない若い世代にも、視覚的でわかりやすい形でメッセージが伝わります。
Ten-Mile Red Bridal Customsという無形文化遺産
パレードのもう一つの柱が、国家級無形文化遺産に登録されているTen-Mile Red Bridal Customsです。名称からも分かるように、広い範囲にわたって赤い婚礼の装飾や道具が連なり、嫁入りの道のり全体が祝福ムードに包まれるような婚礼習俗です。
この伝統は、
- 結婚を一族や地域ぐるみで祝う文化
- 赤色に込められた「めでたさ」「幸運」への願い
- 婚礼を通じて地域のアイデンティティを共有する役割
といった意味を持つとされています。今回の寧海のパレードでは、この無形文化遺産のエッセンスが、宋代の婚礼再現と組み合わされることで、より立体的な文化体験として表現されました。
観光イベント以上の意味――地域文化の「見える化」
国際ニュースとして見ると、この宋代スタイルの結婚式パレードは、単なる観光イベントを超えた意味を持っています。住民と来訪者が同じ場で伝統に触れることで、地域の文化を「見える」形にし、未来へつなげていく試みとも言えます。
特に注目したい点は、次の3つです。
- 無形文化遺産を、現代のイベントとして再構成していること
- 住民と観光客が同じ空間で伝統文化を共有していること
- 結婚という人生の節目を通じて、地域の物語を発信していること
こうした取り組みは、地域の誇りを育てるだけでなく、文化を軸にした観光や交流の可能性を広げる動きとしても注目されます。
日本からこのニュースを読む視点
日本でも各地に独自の婚礼風習があり、時代とともに簡略化されてきました。一方で、近年は「伝統婚」「和装婚」のように、あえて古い形式を取り入れる動きも見られます。浙江省寧海の事例は、
- 伝統をそのまま保存するだけでなく、現代向けに「見せる形」に編集する
- 地域の祭りやイベントに、人生儀礼(結婚など)を組み合わせる
- 観光客にも分かりやすいストーリーとして文化を伝える
という点で、日本の地域文化の発信にも通じるヒントを与えてくれます。
国際ニュースを日本語で追うことで、海外の動きを知るだけでなく、自分たちの足元の文化をどう守り、どう発信するかを考えるきっかけにもなります。宋代スタイルの結婚式パレードは、その一つの好例と言えるでしょう。
Reference(s):
cgtn.com








