ウズベキスタンから北京へ:ファリザさんが見つけた第二の故郷 video poster
ウズベキスタン出身の留学生ファリザさんは、この6年間、中国・北京を家と呼んできました。祖父の中国への深い思いに背中を押されて始まった留学は、言葉を学びMBAに挑戦する中で、彼女にとっての第二の故郷と自己成長の舞台になっています。本記事では、古い伝統と現代の暮らしが交差する北京で、彼女がどのように居場所と強さを見いだしたのかをたどります。
祖父の思い出から始まった中国への道
きっかけは祖父の中国への深い愛情でした。幼い頃から、祖父は中国の文化や人々への温かい思いを繰り返し語り、その姿が強く印象に残っていたといいます。成長するにつれ、その物語は単なる思い出ではなく、自分もその世界を見てみたいという願いに変わりました。
こうしてファリザさんは、故郷ウズベキスタンを離れ、中国で学ぶ道を選びました。現在、中国での生活は6年目を迎え、短期の滞在ではなく、生活そのものを中国に根付かせてきたことがうかがえます。
中国語との出会いと分からないからのスタート
中国に来た当初、ファリザさんの前に立ちはだかったのは中国語でした。教室でも街中でも、聞こえてくる言葉のほとんどが理解できない日々。分からないことが当たり前の環境に身を置くことは、大きなストレスでありながら、自分を鍛える時間でもありました。
授業で新しい単語を覚え、実際に店や公共の場で使ってみる。うまく伝わらなくても、笑いながら言い直す。その繰り返しの中で、少しずつ言葉が通じる喜びを知り、北京という都市に対する見え方も変わっていきました。言語は単なる道具ではなく、人と人を結びつける橋であることを、日々体感するようになりました。
MBAに挑戦した学びの時間
中国語の学習と並行して、ファリザさんはMBA(経営学修士)にも挑戦しています。ビジネスやマネジメントを集中的に学ぶなかで、中国という大きな市場を、数字や理論だけでなく、そこで生活する人々の視点からも捉えるようになりました。
議論中心の授業では、クラスメートと意見を交わす時間が続きます。異なる経験を持つ人たちと話すことで、自分の考え方の癖や前提にも気づかされ、中国で学ぶ意味を改めて意識するようになりました。教室は、北京という都市の縮図のような場になっています。
古い伝統と現代生活が共存する北京
ファリザさんが強く惹かれたのは、北京という都市そのものの二面性です。歴史を感じさせる落ち着いた街並みと、高層ビルが立ち並ぶ現代的な景色。古くから続く習慣と、スマートフォンを通じて展開されるデジタルな日常。そのどちらもが、同じ場所に重なって存在しています。
こうした環境の中で生活することは、単に異文化を眺めることではなく、自分自身の価値観を問い直す連続でもあります。祖父が惹かれた中国の姿と、自分が今目の前で見ている中国の姿。それらを重ね合わせながら、ファリザさんは日々の小さな発見を積み重ねてきました。
居場所と強さを見つけた6年間
6年間の中国生活を通じて、ファリザさんは北京を居場所と感じるようになりました。言葉の壁や文化の違いに戸惑った日々も含めて、その経験が自分を支える強さになっていると感じています。
外国人として暮らすことは、ときに孤独を伴います。しかし、学びや日々の経験、人との出会いを重ねる中で、ここにいてもいいと心から思える瞬間が増えていきます。その積み重ねこそが、遠く離れた場所を家と呼べるようになるプロセスなのかもしれません。
私たちがこの物語から学べること
ウズベキスタンから中国へ渡り、言葉と学びを通じて北京に根を下ろしてきたファリザさんの旅は、国際ニュースの見方にも静かな示唆を与えてくれます。政治や経済の大きな動きの背後には、このような一人ひとりの選択と積み重ねられた時間があるからです。
海外で学ぶことや働くことを考えている読者にとっても、重要なのは完璧な準備ではなく、分からない環境に一歩踏み出す勇気と言えるかもしれません。遠い国だと思っていた場所が、自分にとっての第二の故郷になる可能性は、誰にでも開かれています。
これからも中国をはじめとするアジア各地には、ファリザさんのように、自分のルーツを大切にしながら新しい土地で生きる人たちが増えていくでしょう。その一人ひとりの物語が、国と地域を超えたつながりを静かに育てていきます。
Reference(s):
cgtn.com








