北京でグローバル文明対話会合 米研究者がクーリャンの物語 video poster
北京で木曜日に開かれた「グローバル文明対話」閣僚会合の冒頭で、米国研究者が福建省クーリャンの人々の物語を語りました。外交の場に「物語」を持ち込む試みが注目を集めています。
北京で開かれた「グローバル文明対話」閣僚会合
北京で木曜日、「グローバル文明対話閣僚会合(Ministerial Meeting on the Global Civilization Dialogue)」が開催されました。各国や地域の閣僚級が参加するこの会合のハイレベルな開会セッションでは、「ストーリー・シェアリング(物語共有)」と名付けられた特別なコーナーが設けられました。
形式的な演説だけでなく、個人の経験を通じて文明間の対話を深めようという狙いが込められているとみられます。
米国・ケニア・デンマークから3人の語り手
「ストーリー・シェアリング」には、出身も立場も異なる3人が登場しました。
- 米国出身で、クーリャン観光文化協会の主任研究員を務めるエリン・マッキニス(Elyn MacInnis)さん
- 北京交通大学に在籍するケニア出身の学生、ジャムリック・カリウキ(Jamlick Kariuki)さん
- 中国におけるデンマーク商工会議所の創設会長を務めるサイモン・リヒテンベルク(Simon Lichtenberg)さん
3人はこのセッションで、それぞれのエピソードを参加者に向けて披露しました。
福建省クーリャンの人々の物語
なかでも注目を集めたのが、エリン・マッキニスさんの語った福建省クーリャン(Kuliang)の人々の物語です。マッキニスさんはクーリャン観光文化協会の主任研究員として地域の観光と文化を研究しており、今回の会合では、クーリャンに関わる人々についての話を丁寧な語り口で共有しました。
マッキニスさんの家族は、この100年にわたり中国と深い絆を築いてきたといいます。長い時間軸のなかで培われた家族と中国とのつながりが、クーリャンという一つの土地を舞台にした物語として結び付けられた形です。
「文明対話」を支える静かな個人史
国際会議では、大きな理念や政策が語られることが多くあります。一方で、今回の「ストーリー・シェアリング」のように、個人や家族の経験に光を当てる場は、数字やスローガンだけでは見えにくい関係性を浮かび上がらせます。
クーリャンとマッキニスさん一家の100年にわたる関係は、国家間の公式な外交とは別のレベルで続いてきた交流の一例といえます。会場では、そうした静かな個人史が、文明と文明の間をつなぐ「橋」として紹介された形です。
広がる「物語共有」のかたち
今回のグローバル文明対話閣僚会合での試みは、国際ニュースとしての動きにとどまらず、今後の文化交流のあり方にも示唆を与えるものです。外交やビジネス、留学など、さまざまな分野で中国と関わる人々が、自らの経験を物語として共有する取り組みは、オンライン空間を含め広がりを見せています。
複雑な国際情勢が続くなかで、福建省クーリャンのような一つの地域をめぐる具体的な物語が、遠く離れた場所でニュースを読む人にとっても、他者の暮らしや感情を想像するきっかけになりそうです。
Reference(s):
cgtn.com








