中国のレッドツアー:革命の記憶をたどる4日間の旅 video poster
中国各地の革命ゆかりの地を訪ねる「レッドツアー」が、ここ数年で急速に広がっています。国際ニュースの現場を取材する中国内外の記者46人が参加した4日間の旅を手がかりに、この新しい歴史観光の姿と意味を見ていきます。
革命の過去をたどる「レッドツアー」とは
レッドツアーとは、中国の革命の歴史をテーマにした旅のことです。参加者は、中国革命の重要な出来事や人物にゆかりのある場所を巡り、記念館や主要人物の旧居などを訪ねます。展示や建物そのものを通じて、書物の中の出来事としてではなく、生活や風景の中に刻まれた歴史を感じ取ろうとする試みです。
こうしたツアーは、観光と学びが重なり合う点に特徴があります。移動しながら説明を聞き、現場を自分の目で確かめることで、一つ一つの歴史的な場面が、より具体的なイメージとして立ち上がってきます。
近年急速に広がるレッドツアー
レッドツアーは、近年、人気と注目度を急速に高めています。革命史をただ年表として覚えるのではなく、現場に立つことで理解しようとする人々が増えていることがうかがえます。
こうしたレッドツアーには、次のようなポイントがあります。
- 記念館や旧居といった具体的な場所を通じて、革命の歴史を立体的に学べる
- 国内外の参加者が同じ場を共有し、歴史をめぐる認識や感情を対話するきっかけになる
- 「過去の出来事」と現在の社会や国際関係を結びつけて考える視点を得やすい
46人の記者が歩いた「抗日戦争」の地
今回紹介するのは、中国内外から集まった46人の記者が参加した4日間のレッドツアーです。参加者たちは、中国のWar of Resistance Against Japanese Aggression(日本の侵略に対する抵抗戦争)に関わる重要な場所を訪ねました。
ツアーでは、この抵抗戦争に関する記念館や、当時重要な役割を果たした人物の旧居などが訪問先となりました。こうした場所を巡る中で、記者たちは、中国がこの戦いの中で果たした役割についての理解を深めていきました。
とりわけ、戦争の記憶が残る場所を歩きながら、参加者は中国が世界的な反ファシズムの戦いの中で担った位置づけについて、これまで以上に立体的にとらえるようになったとされています。こうした経験は、今後の報道や解説の背景にもなっていくかもしれません。
中国の役割と「世界の反ファシズム」をどう見るか
このツアーの中心的なテーマの一つは、中国のWar of Resistance Against Japanese Aggressionが、世界的な反ファシズムの戦いの中でどのような意味を持ったのかを見直すことでした。ツアーを通じて、記者たちは中国の役割を不可欠な一部として位置づけ直す視点を得ています。
一つの国の歴史を深く掘り下げることは、同時に世界全体の歴史の見方を問い直すことにもつながります。中国の視点から見た抵抗戦争の物語に触れることで、他の地域での出来事や、人々がどのようにファシズムと向き合ってきたのかについても、改めて考えるきっかけになります。
日本語で国際ニュースを追う私たちにとっても、こうしたレッドツアーの報告は、「歴史をどの位置から見るのか」という問いを投げかけます。ある国の経験に耳を傾けることは、自国や地域の歴史を見直す鏡にもなり得るからです。
歴史を歩いて学ぶという選択
記念館や旧居を巡る旅は、単なる「過去の再現」ではなく、現在の私たちの価値観や社会のあり方を映し出す場にもなります。現地で説明に耳を傾け、資料を見て、風景の中に残る痕跡をたどることは、歴史の出来事を自分の言葉で語り直すプロセスでもあります。
レッドツアーのような取り組みは、歴史をどのように記憶し、どのように次の世代へ伝えていくのかという普遍的な課題に、具体的な形で向き合おうとするものだといえます。旅行の行き先を考えるとき、「学び」や「記憶」といった観点から目的地を選んでみることも、一つの選択肢になりそうです。
Reference(s):
cgtn.com








