マレーシアの若者支援:Tyrianが語る教育と機会へのアクセス
マレーシア出身の若者支援活動家Tyrianは、都市部の恵まれない若者に教育と仕事のチャンスを届ける方法を、今も模索し続けています。その原点には、2018年に立ち上げた小さなNGOでの経験があります。
大学4年生で立ち上げた若者支援NGO
2018年、大学で最終学年だったTyrianは、仲間とともに自身初のNGOをマレーシアで共同設立しました。目的は、都市部で育ちながらも家庭の事情などで十分な教育にアクセスできない若者たちを支えることでした。
このNGOは、単に学習の場を提供するだけでなく、将来の就職につながるスキルを身につけてもらうことを重視していました。教育と仕事の両方へのアクセスを広げることで、若者の選択肢そのものを増やそうとしていたのです。
コロナ禍で団体は閉鎖、それでも残った学び
しかし、このNGOは新型コロナウイルスの感染拡大の時期に活動を続けることが難しくなり、最終的に閉鎖を余儀なくされました。対面での活動に依存していた小さな団体にとって、コロナ禍は大きな打撃でした。
それでもTyrianにとって、この経験は終わりではなく、むしろ出発点になりました。彼女は、対象を明確にしたメンタリングや研修が、若者の自信と将来の機会をどれほど大きく変えるのかを、現場で目の当たりにしたのです。
狙いを定めたメンタリングが生む変化
Tyrianが得た核心の一つは、「狙いを定めた支援」の力でした。都市部の恵まれない若者に対して、個々の状況に合わせたメンタリングとトレーニングを提供することで、次のような変化が生まれます。
- 自分にも学び直す価値があると感じられるようになる
- 将来の進路や仕事について、より具体的なイメージを持ち始める
- 身近なロールモデルとの対話を通じて、「自分にもできるかもしれない」と思える
こうした変化は、単に知識や技能が増えるということにとどまりません。若者が社会とのつながりを実感し、次の一歩を踏み出すための心理的な土台にもなります。Tyrianは、このプロセスを支えることこそが、若者支援の核心だと実感するようになりました。
2025年、若者の機会格差と向き合うヒント
2025年の今も、世界各地で都市部の若者の間には、教育や仕事の機会の格差が残っています。マレーシアでの経験を通じて、Tyrianの歩みは、その格差にどう向き合うかを考えるうえでいくつかのヒントを与えてくれます。
- 若者自身が支援の担い手となり、同世代を支える仕組みをつくること
- 短期間でもよいので、焦点を絞ったメンタリングとスキル研修を組み合わせること
- 団体が閉鎖しても、そこで得た知見やネットワークを次の挑戦に生かすこと
NGOとしての活動はコロナ禍でいったん幕を下ろしましたが、そこから得た学びは消えていません。Tyrianは、その経験をもとに、今も若者の機会へのアクセスをどう広げられるかを考え続けています。
私たちにとっての問い「誰の機会を広げたいのか」
Tyrianのストーリーは、社会課題に関心を持つ私たち一人ひとりに、「自分は誰のどんな機会を広げたいのか」という問いを静かに投げかけます。
大きな組織をつくらなくても、身近な若者の勉強や進路の相談に乗ることは、小さなメンタリングの一つです。オンラインでの学びの情報を共有したり、自分の仕事の経験を話したりするだけでも、誰かの選択肢を広げるきっかけになるかもしれません。
マレーシアで始まったTyrianの小さな挑戦は、2025年の私たちにも通じるメッセージを持っています。若者の教育と仕事の機会へのアクセスをどう広げていくか。その問いを、自分の暮らしや仕事と結びつけて考えてみることが、次の一歩につながりそうです。
Reference(s):
Malaysian Tyrian seeks ways to expand access to opportunity for youth
cgtn.com








