バレエと敦煌舞踊が出会うとき:中国国家バレエ団「敦煌」の魅力 video poster
西洋のクラシックバレエと、敦煌莫高窟の壁画から生まれた東洋の舞踊表現。この二つを融合させた中国国家バレエ団の舞踊劇「敦煌」が、2025年のいま改めて注目を集めています。CGTNの番組では、バレエ界で知られる芸術家・Feng Yingさんへのインタビューを通じて、その美しさと挑戦が紹介されています。
舞踊劇「敦煌」が描く、新しい舞台美
中国国家バレエ団が創作した舞踊劇「敦煌」は、西洋バレエの技法と、敦煌の壁画から着想を得た東方的な動きを組み合わせた作品です。敦煌舞踊と呼べる独自のスタイルを通じて、伝統と現代が交差する舞台美学を打ち出しています。
バレエならではのしなやかなラインや回転、ジャンプに、壁画の人物像を思わせる腕の軌跡や上体の反り、指先の表現が重ねられることで、観客は「絵画が動き出した」ような印象を受けます。西洋と東洋、古典と現代が、一つの物語のなかで自然に溶け合っているのが特徴です。
西洋バレエと敦煌舞踊、二つの美しさ
番組では、バレエアーティストのFeng Yingさんが、二つのダンススタイルの魅力について語ります。クラシックバレエが追求してきた均整のとれた身体ラインや音楽との一体感、そして敦煌ゆかりの舞踊が持つ東方的な所作や静かな精神性。その違いと共通点が、舞台上でどのように出会い、新しい表現を生み出しているのかが紹介されています。
作品の重要なインスピレーション源となっているのが、敦煌の莫高窟に残された壁画です。絵のなかでたなびく衣や、しなやかに伸びる腕の線が、ダンサーの身体を通して立体的な動きへと変換され、視覚芸術と舞台芸術が静かに響き合います。
2025年の視点から見る、「敦煌」が投げかける問い
グローバル化が進む2025年現在、異なる文化や美意識をどう尊重し、どうつなげていくかは、芸術にとっても大きなテーマです。西洋バレエと敦煌舞踊を組み合わせた「敦煌」は、単なる「東西ミックス」ではなく、一つ一つの表現の背景にある歴史や価値観に目を向けるきっかけを与えてくれます。
この舞踊劇から見えてくるポイントを、あえて整理すると次のようになります。
- 身体表現を通じて、西洋と東方の美意識が対話していること
- 既存の型を壊すのではなく、伝統を尊重しながら新しい美をつくり出していること
- 映像やインタビューを通じて、作品の背景にある文化への理解が広がっていくこと
画面越しに味わう「身体で語るアート」
CGTNのChang Tingさんによるインタビューは、作品の表側をなぞるだけでなく、創作の裏側やダンサーの視点に近づく手がかりを与えてくれます。舞台芸術は直接劇場で見る体験が特別ですが、映像を通じて振付の細部や表情、衣装の動きに注目して見ることで、バレエと敦煌舞踊が織りなす世界をより深く味わうことができます。
日々、Xや動画プラットフォームで世界中のコンテンツに触れられる時代だからこそ、一つの作品の背後にある文化や思想に想像力を伸ばしてみることが大切です。バレエと敦煌舞踊の出会いは、異なるものがぶつかり合うのではなく、ともに新しい景色を描き出せることを静かに教えてくれます。
Reference(s):
Performing artist showcases the beauty of ballet and Dunhuang dance
cgtn.com








