2025年APEC首脳会議ロゴにシルラ・スマイル 韓国・慶州の笑顔が世界へ
2025年10月31日から11月1日にかけて韓国の慶州で開催が予定されていた第32回APEC経済首脳会議に向けて、組織委員会が古代新羅のモチーフ「シルラ・スマイル」を取り入れた公式ロゴのプロトタイプを発表しました。1,000年以上前の笑顔が、世界のリーダーが集まる国際会議の「顔」になろうとしています。
古代新羅の笑顔「シルラ・スマイル」とは
シルラ・スマイルは、韓国・慶州で出土した人の顔をかたどった屋根瓦を指す愛称です。かつて新羅王朝の都が置かれていた慶州で、20世紀初頭に発掘されました。
この瓦は、屋根の端を飾る装飾瓦として使われていたもので、やわらかな笑みをたたえた表情が特徴とされています。現在は慶州の象徴的な文化財の一つとして位置づけられ、慶州国立博物館に所蔵されています。
2025年APECロゴに込められたメッセージ
APEC経済首脳会議の組織委員会は、世界から訪れる参加者を温かく迎えたいという思いから、シルラ・スマイルを公式ロゴのデザインに取り入れました。古代の笑顔をモチーフにすることで、開催都市・慶州ならではの物語性と、開かれた雰囲気を表現しようとしています。
APEC経済首脳会議は、アジア太平洋地域の加盟エコノミーの首脳が集まり、経済や貿易、持続可能な成長などについて議論する場です。そこに歴史ある笑顔を重ねることで、対立ではなく対話と協力のイメージを前面に出す狙いも読み取れます。
地域アイデンティティをどう見せるか
国際会議のロゴは、単なるデザイン以上の意味を持ちます。開催都市の文化や価値観を象徴し、世界のメディアや参加者の目に何度も触れる視覚的なメッセージになるからです。
シルラ・スマイルを使うことで、韓国のなかでも特に歴史都市として知られる慶州の存在感を高める効果が期待できます。同時に、観光や文化への関心を喚起し、会議後も続く長期的なイメージづくりにつなげようとする意図も感じられます。
文化遺産×国際ニュースという視点
今回のロゴづくりは、国際ニュースを見るときに文化というレンズを意識する良いきっかけにもなります。経済や外交の話題の裏側には、しばしば開催地の歴史やアイデンティティが映り込みます。
例えば、次のような点に注目してニュースを追ってみると、見え方が変わってきます。
- ロゴや会場デザインに、どのような歴史的・文化的モチーフが使われているか
- そのモチーフが、開催地の人々にとってどんな意味を持つのか
- SNSやメディアで、そのビジュアルがどのように受け止められているか
日本にとってのヒント
日本でも、国際会議やスポーツ大会、文化イベントのたびに、開催都市のシンボルや伝統文化を生かしたロゴやマスコットが話題になります。シルラ・スマイルのように、地域に根ざしたモチーフを丁寧に選び、文脈を添えて世界に発信する姿勢は、日本各地の都市にとっても参考になりそうです。
1,000年前の笑顔がつなぐ未来
1,000年の時を越えて現代に伝わった古代新羅の笑顔が、アジア太平洋のリーダーたちを迎える象徴として再び脚光を浴びています。国際ニュースの背景にあるこうした文化的なストーリーに目を向けることで、APEC経済首脳会議をめぐる動きも、少し違った角度から見えてくるかもしれません。
Reference(s):
'Silla Smile,' the prototype of the official logo for 2025 APEC
cgtn.com








