広州国際ライトフェスで「鰲魚」ランタン復活 ドラゴン頭の巨大アート
中国・広州で開催中の「2025広州国際ライトフェスティバル」に、全国的な話題を呼んだ巨大な「鰲魚(アオユ)」の魚ランタンが再登場し、観客から大きな歓声が上がりました。
巨大「鰲魚」ランタン、広州に帰ってきた
第15回全国運動会で多くの視線を集めた巨大な浮遊型「鰲魚」ランタンが、広州に戻ってきました。2025年の広州国際ライトフェスティバルの会場で、日曜日にお披露目されると、集まった観客からは歓声と拍手が起こり、その人気ぶりをあらためて示しました。
2025年12月8日現在も続くこのライトフェスティバルは、広州の夜景を彩る国際的な光のイベントとして知られています。その中でも、ドラゴンの頭と魚の体を組み合わせたこの「鰲魚」ランタンは、ひときわ目を引く存在になっています。
ドラゴンの頭と魚の体 8カ月かけて完成した光のアート
今回登場した「鰲魚」ランタンは、デザインチームが8カ月かけて制作したインフレータブル(空気で膨らませる)タイプの光のアート作品です。水面や空間に浮かぶその姿は、まさに動き出しそうな「光の守り神」のようだと評されています。
- ドラゴンの頭:力強さと威厳を象徴する造形で、正面からのシルエットが印象的です。
- 魚の胴体:流線形のフォルムに照明が反射し、見る角度によって色合いや表情が変わります。
- 発光と浮遊感:内部の光と外側の素材が組み合わさり、夜空や水面に浮かぶ幻想的な雰囲気を演出します。
会場では、多くの人がスマートフォンを手に写真や動画を撮影しており、SNSでも共有したくなるビジュアルとして存在感を放っています。デジタルネイティブ世代にとっても、伝統文化と現代的な光の演出が融合した「撮りたくなる」アートと言えそうです。
嶺南文化を象徴する伝説の瑞獣「鰲魚」とは
この魚ランタンのモチーフとなっている「鰲魚(アオユ)」は、嶺南(れいなん)地方の民間文化を象徴する存在とされています。ドラゴンの頭と魚の体を持つ伝説上の瑞獣(めでたいとされる想像上の生き物)で、広東省の人々にとっては、守り神として親しまれてきました。
今回の作品についても、広東の人々が「地域を守る存在」として大切にしてきた象徴を、光のアートとして現代の都市空間に再解釈したものだと言えるでしょう。伝統的な信仰や物語が、国際的なライトフェスティバルという舞台に乗ることで、国内外の来場者に向けて発信されている点も注目できます。
伝統×テクノロジーが映し出す、広州の今
今回の「鰲魚」ランタンの再登場は、単なる人気作品の「再演」にとどまりません。第15回全国運動会での成功体験を踏まえつつ、広州という大都市が、伝統文化とデザイン、テクノロジーを組み合わせて自らの魅力を発信している姿がよく表れています。
日本語で国際ニュースを追う読者にとっても、このライトフェスティバルと「鰲魚」ランタンは、次のような視点で考えるきっかけになりそうです。
- 地域固有の民間伝承やシンボルを、現代のアートや観光コンテンツとしてどう生かすか。
- 光やデジタル表現を通じて、都市のブランドイメージをどのように描き出すか。
- 観客がスマートフォン越しに楽しむことを前提にしたイベント設計は、どこまで可能なのか。
広州国際ライトフェスティバルで輝く鰲魚ランタンは、嶺南文化の象徴であると同時に、「伝統を未来にどうつなぐか」という、アジアの多くの都市が共有するテーマを映し出しているようにも見えます。
2025年の冬、広州の夜空に浮かぶ光の守り神は、これからも多くの人のカメラと記憶に刻まれていきそうです。
Reference(s):
cgtn.com








