中国本土のライブ配信ショッピングが変えるECの未来 video poster
中国本土で急成長するライブ配信ショッピング(ライブコマース)が、電子商取引(EC)の未来像を塗り替えつつあります。国際ニュースを伝えるCGTNのシリーズ番組「Living the New Wave」では、この新しい消費スタイルの最前線が紹介されています。
番組は、このスタイルが中国本土で「最も成長の早い現象のひとつ」になっている様子を追っています。2025年現在、ライブ配信を通じて買い物をするという行為は、エンターテインメントとECが融合した新しい文化として描かれています。
茶畑からジュエリースタジオまで 広がる配信の舞台
このエピソードでは、貴州の霧に包まれた茶の山々から、北京のきらびやかな宝石スタジオまで、多様なライブ配信の現場が登場します。視聴者は、画面越しに産地の空気やスタジオの熱気を感じながら、その場で商品を選び、購入することができます。
地方の茶の生産現場から都市部のジュエリースタジオまで、さまざまな人たちがカメラの前に立ち、自らの商品を紹介します。単に「物を売る」だけでなく、作り手の思いやストーリーを共有することで、画面の向こうの生活が身近に感じられる構成になっています。
「買う」だけでなく「つながる」ためのライブ配信
番組では、毎日数百万人規模の人々がライブ配信ショッピングに参加する様子が描かれています。人々が画面に集まる目的は、商品を買うことだけではありません。配信者や他の視聴者とのやりとりを楽しみ、「つながり」を感じる場として機能している点が特徴です。
コメント欄にはリアルタイムでメッセージが流れ、配信者がその場で質問に答えたり、視聴者のリクエストに応じて商品を見せたりします。エンターテインメントとECが一体となり、にぎやかな「ライブ会場」のような空間がオンライン上に生まれています。
エンタメとECが融合した「文化現象」
このようなライブ配信ショッピングは、もはや新しい販売手法というだけでなく、ひとつの文化的な現象になりつつあると番組は伝えています。配信者のキャラクターやトーク、演出の工夫が視聴者を惹きつけ、ファンコミュニティのようなつながりが生まれています。
ライブ配信ショッピングの3つの特徴
- リアルタイム性:視聴者がその場で質問し、配信者が即座に応じることで、双方向のやりとりが生まれます。
- ストーリー性:貴州の茶畑の風景や北京のスタジオの雰囲気など、商品が生まれる背景の物語が重ねられます。
- コミュニティ性:常連の視聴者同士がコメントで挨拶を交わすなど、「常連客が集う店」のような雰囲気がオンライン上に再現されています。
スタジオの裏側へ 案内役はLucy Lv
エピソードの案内役を務めるのは、Lucy Lv氏です。視聴者を、テンポの速いライブ販売スタジオの世界の中へと案内し、どのような空気感の中で配信が行われているのかを伝えます。画面の外側にある準備や緊張感を、視聴者が間接的に感じ取れる構成になっています。
世界のショッピングの未来へのヒント
番組の問いかけは、中国本土の現象にとどまりません。こうしたライブ配信ショッピングの広がりは、「これから世界の買い物スタイルはどう変わるのか」というテーマを投げかけています。
今後のECのあり方を考えるうえで、次のようなポイントが見えてきます。
- オンラインショッピングは、単なる「便利な購入手段」から、「人と人が出会い、交流する場」へと変化しつつあること。
- 地方の産地や小規模な事業者でも、ライブ配信を通じて幅広い視聴者に直接アプローチできる可能性があること。
- 消費者は、価格や機能だけでなく、「誰から買うか」「どんな物語と一緒に買うか」を重視し始めていること。
日本の読者にとっての意味
日本に暮らす私たちにとっても、こうした動きは決して遠い話ではありません。もし自分がライブ配信ショッピングに参加するとしたら、どんな商品を、どのような雰囲気の配信で買いたいでしょうか。実店舗や通常のECサイトとどう使い分けたいかを想像してみると、この現象の意味がより具体的に見えてきます。
日常の買い物が、画面越しの会話や共感を通じた体験へと変わっていくなかで、私たち自身の「お金の使い方」「時間の使い方」も問い直されています。中国本土のライブ配信ショッピングの現場を追った今回のCGTNのエピソードは、その変化を考えるためのひとつの窓になっています。
Reference(s):
China's livestream shopping boom redefines future of e-commerce
cgtn.com








