雲南省・玉湖村で世界最古の手漉き紙 欧州旅行会社がトンパ紙を体験 video poster
中国本土南西部の雲南省で、ヨーロッパの旅行会社の代表団が、世界最古ともされるナシ族の手漉き紙・トンパ紙づくりを体験しました。国際観光と伝統文化が静かに交差する、印象的な場面です。
中国本土・雲南省の小さな村で起きた出会い
代表団が訪れたのは、雲南省の玉湖村(Yuhu Village)です。中国本土南西部の山あいにあるこの村で、一行は「歴史の中に足を踏み入れた」ような時間を過ごしました。
一行は、現地で受け継がれてきたナシ族の古い手漉き紙づくりを間近で見学し、その一部を自ら体験しました。村でのひとときは、紙という身近な存在の背景に、長い歴史と人の営みがあることを静かに伝えるものでもあります。
世界最古の手漉き紙・トンパ紙という「生きた文化財」
ナシ族の手漉き紙は、トンパ紙(Dongba paper)とも呼ばれ、世界で最も古い種類の手漉き紙として知られています。この紙は、単なる日用品ではなく、今も受け継がれている「生きた文化財」として評価されています。
伝統的な紙づくりには、時間のかかる丁寧な工程と、地域の自然環境や生活の知恵が深く結びついています。トンパ紙もまた、一枚一枚が長い年月の記憶をまとった存在として、訪れる人の想像力をかき立てます。
観光のプロが体験する意味
今回玉湖村を訪れたのは、ヨーロッパの旅行会社でツアーづくりなどを担う担当者たちです。観光の現場をよく知る人々が、トンパ紙という伝統工芸に直接触れたことは、今後の旅のかたちに静かな影響を与えるかもしれません。
こうした体験は、例えば次のような流れにつながる可能性があります。
- 工房や村を訪ね、職人の仕事を見学・体験できるツアーの企画
- 単なる「観光名所巡り」ではなく、文化や技に焦点を当てた少人数の旅の提案
- 地域に根づいた手仕事を尊重しながら、持続可能な観光のあり方を考えるきっかけづくり
観光のプロが現地で得た実感は、パンフレットの一文やオンラインのツアー紹介に反映され、やがて多くの旅行者の選択にも影響していきます。
静かに広がる体験型・文化観光の潮流
世界各地で、ただ有名スポットを素早く巡るだけでなく、現地の暮らしや文化に触れる「体験型」の旅を求める声が高まっています。玉湖村でのトンパ紙体験は、そうした潮流と響き合う出来事と言えそうです。
旅行者にとっては、一枚の紙を通じて別の社会の時間感覚や価値観に触れる機会となり、トンパ紙を守り続けてきた人々にとっては、自らの文化を外の世界と分かち合う窓口にもなります。中国本土の山あいの小さな村から生まれたこの出会いは、国際ニュースとして華やかに取り上げられるような大きなイベントではありませんが、静かな余韻を残す文化交流の一場面です。
Reference(s):
International friends discover world's oldest handmade paper
cgtn.com








