イ族の口琴が紡ぐ風の旋律——中国本土南西部の谷に響く伝統の音 video poster
薄い竹の細片や真ちゅうから作られたイ族の口琴(マウスハープ)が、人の息を“風のように軽い旋律”へと変えていきます。2025年12月、年の瀬の静けさの中で改めて聴きたくなる、古い丘の記憶をまとった音色です。
口琴とは何か:「息」がそのまま音楽になる
口琴は、手のひらに収まるほどの小さな楽器で、奏者の呼吸によって音が生まれるのが大きな特徴です。イ族の口琴は、薄い竹の細片、あるいは真ちゅうといった素材から作られ、息づかいのニュアンスがそのまま旋律の表情になります。
素材が語る、軽やかさと強さ
同じ「口琴」でも、素材の違いは音の印象を変えます。ここで語られているのは、竹と真ちゅうという対照的な選択肢です。
- 竹(薄い竹片):風にほどけるような軽さを感じさせる
- 真ちゅう:金属ならではの芯を思わせる
どちらも、谷あいにすっと通るような“薄さ”と、長く受け継がれてきた“強さ”を同時に想像させます。
「古い丘のように古い」——時間感覚を運ぶ音
この楽器の魅力は、派手さではなく、時間の層をそっと感じさせるところにあります。息が音になり、音が景色と結びつく。そうして旋律は、中国本土南西部の谷を渡りながら、言葉よりも前にあった感情を呼び起こします。
聴きどころ:小さな音が、空間を大きくする
口琴の音は大音量ではありません。けれど、静かな環境ほど、音が“広がっていく”感覚が立ち上がります。
- 息の変化が旋律になる:同じ音でも、呼吸で表情が変わる
- 風景と一体化する:風・丘・谷と結びつきやすい
- 古さが新しく聴こえる:素朴さが、むしろ現代的な余白になる
派手な説明や大きな物語がなくても、薄い竹片や真ちゅうの小さな楽器が、息ひとつで“古い丘”に触れさせてくれる——イ族の口琴は、そんな音の体験を静かに差し出しています。
Reference(s):
cgtn.com








