北京の旧五輪会場「首鋼ビッグエア」 ラペリング挑戦で見えた“やめる勇気” video poster
中国本土・北京の冬季五輪会場「首鋼ビッグエア」が、雪のない季節には都市型エクストリームスポーツの“試験場”として注目されています。最近公開された映像では、ラペリングに挑んだリポーターが、最後に選んだのは「続ける」ではなく「止める」という判断でした。
雪がなくても生きる「首鋼ビッグエア」
首鋼ビッグエアは、冬の競技で知られる象徴的な会場です。一方で、雪が溶ける時期には、鉄骨の構造や急斜面といった“地形そのもの”が、別のスポーツの舞台になります。
現地では、次のような競技・挑戦が語られています。
- 自転車競技(急勾配や段差を使ったライド)
- スケートボード(コンクリート面やカーブを生かした滑走)
- ラペリング(ロープを使って斜面を下降する)
ラペリングとは?「降りる」スポーツの緊張感
ラペリングは、ロープと安全器具を使って高所から下降する行為です。体力や技術に加え、足場の感覚、風、視界、そして恐怖心との向き合い方が結果を左右します。
特に人工構造物では、自然の岩場とは違う“硬さ”や“角度の一定さ”があり、心理的な圧力が増すこともあります。
「限界に挑む」よりも難しい、最後の一歩
映像では、CGTNのIoanaさんが、首鋼ビッグエアの縁に立ち、ラペリングの体勢に入ろうとします。しかしその瞬間、前に進むのではなく、立ち止まる選択をします。
エクストリームスポーツは「挑戦」だけが物語になりがちです。けれど、恐怖や不安を言語化し、状況を見極めて中断する判断もまた、同じくらい難しいものとして描かれていました。
会場の“第二の役割”が映すもの
冬季五輪の会場が、季節をまたいで別の形で使われることは、施設の価値を「大会のため」から「日常の活動のため」へ広げる試みでもあります。そこに集う人々は、重力に挑むだけでなく、自分の判断と向き合う時間を持っているようにも見えます。
そして今回の映像が残した余韻は、成功や達成よりも、「止める」という決断が持つリアリティでした。限界の手前で一度立ち止まることは、挑戦を否定するのではなく、挑戦を長く続けるための技術なのかもしれません。
Reference(s):
A rappelling challenge at Beijing's former Winter Olympics venue
cgtn.com








