三彩(サンツァイ)の馬が皿の上で息づく—Guo Aiheの釉薬技法と「午年」投稿企画 video poster
三彩(サンツァイ/三色釉)の流れる色彩で、雲間を駆ける馬が少しずつ姿を現します。2026年の「午(馬)の年」を意識した表現としても注目され、陶芸の“工程そのもの”が物語になる点が、いま静かな関心を集めています。
筆の下に現れるのは「馬」だけではない
陶器の皿に描かれていくのは、雲を踏むように進む馬の姿。しかし制作の見どころは、馬の輪郭だけではありません。刷毛(筆)の運びと釉薬の重なりによって、広がる風景のイメージや、受け継がれてきた技の気配が同時に立ち上がってきます。
今回取り上げられているのは、Guo Aihe(グオ・アイホー)による「全面釉掛け(グレージング)工程」を追った制作の流れです。完成品よりも“変化の途中”に焦点が当たり、色がにじみ、境界が溶け、最終的に像がまとまっていく過程が、ひとつの鑑賞体験になっています。
三彩(トライカラー釉)とは:色が「流れて」絵になる技法
三彩は、複数の色味を持つ釉薬を用い、焼成の結果として独特のグラデーションや流れ模様を生む表現として知られます。ポイントは、狙った線を固定するというより、釉薬の“動き”を計算に入れて像を組み立てるところにあります。
今回の制作で見える「釉薬で描く」基本の流れ
- 構図づくり:馬の動勢(走る向きや重心)と、雲・地形のうねりで画面のリズムを決める
- 釉薬を重ねる:色を置き、にじみや境目の溶け方を見ながら調整する
- “偶然”の制御:流れをそのまま生かす部分と、像を締める部分を切り替える
- 像が立ち上がる:色面がつながり、馬と風景が一体のイメージとして見えてくる
「All Things Horses」チャレンジ:午年を前に広がる投稿の輪
あわせて紹介されているのが、「All Things Horses(馬にまつわるすべて)」という投稿型のチャレンジです。午年の空気感に合わせ、陶芸に限らず、イラスト、写真、デザインなど各自の“馬のビジョン”を共有する参加型の動きとして展開されています。
制作の現場が可視化され、作品が完成するまでの「時間」や「手つき」が伝わること。それが、短い動画や投稿で広がりやすい現在のオンライン環境と相性よく結びついている点も、今回の話題の背景にあります。
なぜ今、この表現が刺さるのか
完成品の美しさに加えて、色が流れ、像が立ち上がるまでのプロセスを“見届ける”体験が、日々のスクロールの中で立ち止まる理由になります。文化的な技の継承は、ときに難しい言葉よりも、手元の連続した動きとして示されたとき、すっと理解に届くのかもしれません。
Reference(s):
cgtn.com








