広西のミャオ村で「カイタン舞」—春節の民俗パフォーマンスに人だかり
2026年の春節(旧正月)、中国本土・広西チワン族自治区のミャオ(苗)族の村で披露された伝統舞踊「カイタン舞」が、多くの見物客を集めました。地域の祈りや願いが、音と動きのかたちになって立ち上がる——そんな瞬間が村の広場に広がったといいます。
「カイタン舞」とは:祝福と豊作を願う、ミャオ族の伝統
カイタン舞は、広西チワン族自治区・融水(ロンシュイ)に暮らすミャオ族に伝わる民俗舞踊です。特徴は、「福を祈り、実りの多い収穫を願う」という思いが、踊りそのものに織り込まれている点にあります。
年中行事のなかでも春節は、人々が新しい一年の無事や実りを願う節目。カイタン舞は、そうした季節感と結びつきながら受け継がれてきた踊りの一つとして紹介されています。
東田村に集まった人々:地元・近隣住民・観光客が輪に
今年の春節の祝いの期間、カイタン舞は東田村で披露され、多くの観客が見守るなかで踊りの輪が広がりました。地元の人々だけでなく、近隣の村の住民や観光客も加わり、いっしょに踊る場面もあったといいます。
「見る側」「見られる側」が固定されず、場の流れの中で立場がゆるやかに入れ替わる——民俗行事らしい開放感が、にぎわいを生んだようです。
音の中心は「蘆笙(ルーシェン)」:リードパイプがつくる高揚
踊りを支えたのは、蘆笙(ルーシェン)と呼ばれるリードパイプの管楽器でした。素朴で伸びのある音色がリズムの軸になり、参加者の動きをひとつにまとめていきます。
カイタン舞は、音(ルーシェン)と身体(踊り)が同時に場を編み上げるタイプのパフォーマンスです。祭りの空気が濃くなるほど、観客の注意が一点に集まり、そこから輪が生まれる——そんな構図が見えてきます。
「楽しい」だけでは終わらない:調和の場としての民俗芸能
春節の村で起きていたのは、単なるイベント消費ではなく、共同体の願いを共有する時間でもあります。祈りや豊作といった言葉は抽象的ですが、踊りのステップや音の反復として現れることで、初めてその場にいる人に“体感”として伝わります。
- 祈り:新しい年の無事と祝福を願う
- 実り:豊作への期待を分かち合う
- 参加:観客も輪に入り、場を一緒につくる
東田村で生まれた「喜びと調和の光景」は、民俗芸能がいまも人を集め、関係を結び直す力を持っていることを静かに示しています。
Reference(s):
cgtn.com







