地球温暖化でスペインの極端な嵐が増加?専門家がDANAの危険性を警告
スペイン東部と南東部で相次いだ豪雨と洪水が、地球温暖化と極端気象の関係に改めて警鐘を鳴らしています。スペインの気候専門家は、今回のような「非常に激しく危険な」嵐が今後増えるおそれがあると警告しました。
スペインを襲った記録的な洪水
最近、スペイン東部・南東部のバレンシア、カスティーリャ・ラ・マンチャ、アンダルシア各地域を、DANA(Isolated Depression at High Levels)と呼ばれる嵐が襲いました。この嵐をきっかけに、広い範囲で壊滅的な洪水が発生しました。
これまでに200人以上の死亡が確認されており、現在も数百人の行方が分かっていません。スペイン社会に深い衝撃を与える甚大な被害となっています。
専門家「地中海の水蒸気が嵐をより激しくする」
この事態について、バルセロナ大学の自然地理学教授で気候専門家のハビエル・マルティン=ビデ氏は、月曜日に「地球温暖化が、今回のような嵐をより激しく、より危険なものにする可能性がある」と警告しました。
マルティン=ビデ氏によると、DANAのような現象自体は「これまでも存在してきた」ものです。しかし、地球温暖化が進むことで、地中海から大気中に蒸発する水蒸気の量が増え、その結果として、将来は今回以上に「非常に激しく危険な」嵐が起きるおそれがあると指摘しています。
予測が難しい気象現象DANA
今回の洪水を引き起こしたのは、DANAという気象現象でした。英語で「Isolated Depression at High Levels」と呼ばれるこの現象について、マルティン=ビデ氏は、その予測の難しさにも警戒を促します。
氏は、DANAは進路を比較的予測しやすい台風やハリケーンとは性質が異なると説明します。DANAの場合、どこで嵐が最も激しくなるのかに一定の不確実性や偶然性があり、最大の被害がどの地域に出るのかを事前につかむことが難しいというのです。
この「当たり方のばらつき」が、防災計画や避難の判断をより複雑にし、被害を拡大させる一因になりかねません。
地球温暖化時代のリスクとどう向き合うか
スペインで起きた今回の洪水は、ひとつの国の自然災害であると同時に、地球温暖化がもたらすリスクが現実の形をとって表れた出来事とも言えます。
ここから見えてくるポイントは、次のようなものです。
- これまで存在していた気象現象そのものは変わらなくても、地球温暖化によって条件が変わり、被害がより大きくなる可能性があること
- 進路が読みやすい台風やハリケーンとは異なるタイプの極端気象が、警戒の難しさゆえに社会に大きな打撃を与えうること
マルティン=ビデ氏の警告は、極端気象への備えが「過去の経験則」だけでは追いつかなくなりつつあることを示しています。今後も、最新の気候や気象に関する知見に耳を傾けながら、自分たちの暮らしや都市がどのようなリスクにさらされているのかを問い直していくことが求められていると言えるでしょう。
Reference(s):
Global warming could increase likelihood of intense storms: expert
cgtn.com








