カテゴリー3のハリケーン「ラファエル」がキューバ直撃 島全域で停電
カテゴリー3のハリケーン「ラファエル」がキューバを直撃し、島全域の電力網が停止しました。被害の全容はまだ見えていませんが、命に関わる高潮や暴風、大雨への警戒が続いています。
何が起きたのか:キューバを襲ったハリケーン「ラファエル」
現地時間の木曜日、ハリケーン「ラファエル」がカリブ海を北上し、キューバ本島を横断しました。暴風は送電線や変電設備を直撃し、国全体の電力供給が一時的に止まったと伝えられています。
ラファエルは、ケイマン諸島やジャマイカの一部に被害を与えた後、キューバに接近しました。気象機関は、沿岸部での「命に関わる」高潮や、突風、鉄砲水(短時間で急激に水位が上がる洪水)の危険性を警告しています。
しかし、木曜早朝の時点では、家屋の倒壊状況や人的被害など、具体的な被災規模はまだ明らかになっていません。通信や道路網の寸断により、情報の収集にも時間がかかっているとみられます。
電力網が止まると、生活はどうなるのか
島全体の電力網が停止したとき、影響は単なる「停電」にとどまりません。現地では、次のような連鎖的な影響が懸念されます。
- 病院:人工呼吸器や保冷庫など、医療機器の稼働が非常用電源に依存する
- 通信:携帯電話基地局やインターネット回線がダウンし、安否確認や救援の連絡が難しくなる
- 水道・衛生:ポンプの停止で水の供給が滞り、衛生環境が悪化しやすくなる
- 交通・物流:信号停止やガソリン供給の混乱で、救援物資の輸送が遅れる
キューバのように島全体が一つの電力系統で結びついている地域では、一度大規模な障害が起きると、復旧に時間がかかる傾向があります。
カテゴリー3ハリケーンとは?
ラファエルは「カテゴリー3」のハリケーンとされています。これは、サファ・シンプソン・スケールと呼ばれる強度分類で「非常に強い」クラスにあたります。
カテゴリー3のハリケーンでは、屋根が剥がれたり、樹木が根こそぎ倒れたりするレベルの暴風が吹き、沿岸部では危険な高潮が発生しやすくなります。特に、海抜の低い沿岸都市や農村部では、数時間のうちに生活基盤が一変してしまうおそれがあります。
カリブ海の島国が直面する「多重のリスク」
今回のキューバの事例は、カリブ海地域が抱える複合的なリスクを改めて浮き彫りにしています。
- 地理的な脆弱性:ハリケーンの通り道に位置し、毎年のように強い嵐にさらされる
- インフラ依存:電力や通信が限られた設備に集中し、ひとたび故障すると広範囲が影響を受ける
- 経済的な制約:観光や農業に依存し、災害からの復旧に十分な資金を確保しにくい
こうした条件が重なることで、ひとつのハリケーン被害が、長期的な経済停滞や社会不安につながるリスクがあります。
気候危機とハリケーンの「新常態」
近年、世界各地で「これまでにない規模」の豪雨や台風・ハリケーンが相次いでいます。専門家の多くは、地球温暖化による海水温の上昇が、こうした極端な現象を助長している可能性を指摘しています。
海水温が高くなると、ハリケーンはより多くの熱エネルギーを取り込み、勢力を維持したまま陸地に近づきやすくなります。今回のラファエルも、その流れの中で捉えるべき現象だという見方が出てくるかもしれません。
日本にとっての「遠くて近い」教訓
日本はキューバから遠く離れていますが、「強い暴風雨が電力網を直撃する」という構図は、台風大国である日本にとっても他人事ではありません。
- 送電網や変電所の浸水・暴風対策をどう強化するか
- 大規模停電時に、病院や公共交通をどう優先的に守るか
- 災害時に、自治体と住民がどのように情報を共有するか
キューバで起きていることを「遠い国の災害」として眺めるだけでなく、日本社会の防災やエネルギー政策を考えるヒントとして受け止めることもできそうです。
被害の詳細や復旧状況については、今後の続報で明らかになっていく見通しです。newstomo.com では、国際ニュースを通じて、こうした災害と社会の関わりを引き続き追っていきます。
※本記事は、2025年12月8日時点で報じられている情報にもとづいて執筆しています。
Reference(s):
Cuba reeling after Category 3 hurricane ravages island and power grid
cgtn.com








