オーストラリアで観測史上最も暑い春 平均気温が2度超上昇
オーストラリアで2024年の春(9〜11月)の平均気温が、観測史上もっとも高くなったことがわかりました。長期平均を2度以上上回る異例の数値で、気候変動の進行を改めて示すものとして注目されています。
観測史上最高を更新した2024年春
地元メディアが伝えたところによると、オーストラリア気象局の最新データで、2024年9月から11月までの全国平均気温が、1961〜1990年の基準値を2.08度上回ったことが明らかになりました。
この「全国平均気温」は、オーストラリア各地に設置された112カ所の気象観測所のデータを組み合わせて算出されます。統計は1910年までさかのぼることができ、その中で2024年春が最も暑い春となった形です。
これまでの記録は2020年の春で、長期平均を2.03度上回っていましたが、2024年はこの記録をさらに更新しました。
20世紀のどの春よりも「少なくとも1度」暑い
気象局によると、2024年の春は、20世紀のどの春と比べても、平均して少なくとも1度は高かったとされています。季節全体の平均気温で1度以上の差が出るのは、日々の体感以上に大きな意味を持ちます。
単発の猛暑日とは異なり、3カ月間を通じた全国平均での上昇は、気候そのものが変化している可能性を示すサインとして受け止められています。
数字が物語るもの:平均2度超の上昇とは
「長期平均より2.08度高い」という数字は、一見するとわずかな差のようにも見えますが、国全体の平均としてはかなり大きな変化です。
- 112地点の観測データをまとめた「全国平均」で2度以上の上昇
- 3カ月という季節単位で、ほぼ途切れなく高温傾向が続いた可能性
- 100年以上の記録の中で最も高い水準
こうした条件がそろうのはまれであり、「記録的な年だった」と言ってよい状況だといえます。
気候変動の文脈でどう読むか
今回のオーストラリアの記録的な春は、世界各地で報告されている高温傾向と重なります。多くの専門家は、こうした記録的な高温が頻発していることを、地球温暖化の進行と関連づけて議論しています。
平均気温がわずか1〜2度上がるだけでも、
- 森林火災シーズンの長期化・リスク増大
- 農業生産への影響(水不足や高温ストレス)
- 生態系の変化や野生生物の生息域の移動
といった形で、社会や自然環境にさまざまな影響が出る可能性があります。
データの見方:基準期間と「平年並み」
今回の発表で基準とされているのは、1961〜1990年の30年間の平均気温です。気候の議論では、一定期間の平均値を「平年」や「基準値」として使い、それと比べてどれだけ高いか・低いかを評価します。
1961〜1990年という期間は、産業活動や温室効果ガスの排出が現在より少なかった時期も含むため、その後の温暖化の進行度合いを測る物差しとしてよく使われてきました。
その基準から、2024年の春が2度以上高かったという事実は、長期的な気候の変化を考えるうえで重要な指標になります。
日本からこのニュースをどう捉えるか
オーストラリアのニュースは、日本の私たちにとっても無関係ではありません。2025年の今、世界のさまざまな地域で観測される気温の記録更新は、共通の課題として受け止める必要があります。
- 「平均2度」という数字が具体的に何を意味するのかを意識する
- 気象庁や各国の気象機関が公表する長期データに目を向ける
- 短期的な天気ではなく、数十年単位の「気候」の変化として考える
こうした視点を持つことで、海外の気候ニュースも、日々の暮らしや日本の防災・エネルギー政策を考えるヒントとして読み解くことができます。
これから注目したいポイント
2024年春の記録は、今後の議論の起点の一つになりそうです。今後、注目したい点としては次のようなものがあります。
- オーストラリアでの今後数年の春や夏の気温の推移
- 森林火災対策や水資源管理など、現地で進む適応策の動き
- 各国が進める温室効果ガス削減策の実効性とスピード
オーストラリアの「観測史上最も暑い春」は、単なる一つの記録にとどまらず、気候変動の現在地を考えるうえで、2025年の私たちにも多くの問いを投げかけています。
Reference(s):
cgtn.com








