トランプ米大統領、紙ストロー「役に立たない」と批判 プラスチック復活の大統領令
2025年も終盤にさしかかる中、米国のプラスチック規制をめぐって、トランプ米大統領が紙ストローをやめてプラスチックストローに戻す大統領令に署名しました。日常の小さなアイテムが、環境政策と政治対立の象徴になりつつあります。
何が起きたのか
トランプ米大統領は米国時間8日(月)、連邦政府のプラスチック製ストロー削減の流れを反転させ、プラスチックストローの使用を認める大統領令に署名しました。
署名の際、トランプ氏は紙ストローについて「ばかげた状況だ。われわれはプラスチックストローに戻る」と述べ、紙製ストローはうまく機能していないと強く批判しました。
その前の週末には、自身のSNSであるトゥルース・ソーシャルに「口の中で嫌な感じに溶けてしまうストローなしで、次の一杯を楽しんでほしい!!!」と投稿し、バイデン前大統領の方針は「終わった」と宣言していました。
標的となったのはバイデン前政権の方針
今回の大統領令が狙いを定めたのは、バイデン前大統領の政権が打ち出した、連邦政府による使い捨てプラスチック製品の段階的廃止方針です。
その方針では、連邦政府が食堂やイベントなどの飲食サービス、さらには包装において、ストローを含む使い捨てプラスチック製品の購入を2027年までにやめることが目標とされていました。さらに、2035年までには、連邦政府のあらゆる業務から使い捨てプラスチックをなくすことが掲げられていました。
トランプ氏は、こうした「連邦政府による脱プラスチック」の流れを大統領令によって覆し、紙ストロー中心の動きを止めようとしています。
プラスチックストローはすでに政治の象徴に
トランプ氏はこれまでも紙ストローへの批判を繰り返してきました。2019年の再選キャンペーンでは、自身の名前を冠した再利用可能なプラスチックストローを販売し、10本入り1パック15ドルで支持者に訴えました。
今回の大統領令は、そうしたこれまでの姿勢を、政府の政策として明確に打ち出したかたちです。日常的なアイテムであるストローが、支持層に向けたメッセージや政治的なアイデンティティを表現する道具にもなっていることが分かります。
環境への配慮と使いやすさのあいだで
バイデン前政権は、連邦政府が購入する使い捨てプラスチック製品を減らす方針を通じて、公共部門からの見直しを進めようとしていました。一方のトランプ政権は、紙ストローの使い心地の悪さを強く批判し、プラスチックストローへの回帰を前面に打ち出しています。
連邦政府の調達方針という一見専門的なテーマですが、実際には「環境への配慮をどこまで重視するか」「日常の便利さをどこまで守るか」といった、生活に直結する価値観のぶつかり合いとしても見ることができます。
日本やアジアの読者にとってのヒント
米国のプラスチックストローをめぐる今回の動きは、単にストローの材質の問題にとどまりません。政権やリーダーが変わることで、環境や消費スタイルに関する方針が大きく振れる可能性があることを示しています。
日本やアジアでも、レジ袋やストローなど使い捨てプラスチックをどう扱うかは、今後ますます議論されるテーマになりそうです。米国の議論の進み方を知ることは、自分たちがどのようなルールやライフスタイルを望むのかを考えるきっかけになります。
ストローから見える2025年の米国政治
紙かプラスチックかという、一見ささいに見える選択が、2025年の米国政治では大統領令のテーマになっています。トランプ米大統領による今回の決定は、バイデン前政権の路線を明確に否定するシグナルであり、環境や暮らしに関する価値観の違いが、今後も政策のかたちに影響を与えていくことを示しています。
ニュースを読む私たちにとっては、賛成か反対かだけでなく、自分ならどのようなルールを望むのか、何を優先したいのかを具体的にイメージしてみることが、次の一歩につながるかもしれません。
Reference(s):
Trump pushes for plastic straws as he declares paper ones 'don't work'
cgtn.com








