グレートバリアリーフで6度目の大規模サンゴ白化
オーストラリアの科学者らは、世界最大級のサンゴ礁であるグレートバリアリーフで、2016年以降6回目となる大規模なサンゴの白化現象が確認されたと報告しました。2024〜25年の夏に起きたこの「第6の白化」は、気候危機がサンゴ礁にもたらしている負荷の大きさを改めて示しています。
2024〜25年夏、広範囲で「深刻な白化」
報告書によると、今回のサンゴ白化は「グレートバリアリーフ全域で広範囲に及ぶ大規模白化イベント」と位置づけられています。対象となったのは、遠く北部および北部地域で、長期間にわたる海水温の上昇が大きな要因となりました。
このスナップショット報告は、グレートバリアリーフ海洋公園局(Great Barrier Reef Marine Park Authority)、オーストラリア海洋科学研究所(Australian Institute of Marine Science)、連邦科学産業研究機関(Commonwealth Scientific and Industrial Research Organization)といった連邦政府系機関によって取りまとめられています。
報告では、「遠く北部と北部地域で続いた熱ストレス(高水温)により、広範な白化が引き起こされた」と説明されています。
2016年以降6回目、2年連続の大規模白化
今回の白化は、2016年以降で6回目となる大規模白化として記録されました。また、報告によれば、大規模白化が2年連続で確認されたのは今回が2度目だとされています。
頻度の高まりは、サンゴ礁が「回復する時間」を奪っている可能性があります。白化そのものはサンゴの死を意味するわけではありませんが、イベントが繰り返され、間隔が短くなるほど、サンゴ群集の体力は削られていきます。
そもそもサンゴの白化とは?
サンゴの白化とは、サンゴと共生している藻類が、ストレスによって体内から排出されたり、機能しなくなったりすることで、サンゴの色が失われ、白く見える現象を指します。主なストレス要因の一つが、今回の報告でも指摘されているような「高すぎる海水温」です。
- 海水温が平年より高い状態が長く続く
- サンゴがストレスを受け、共生藻類を失う
- 栄養源を失ったサンゴは白くなり、弱った状態に
白化したサンゴが比較的早く安定した環境を取り戻せば、再び色を取り戻すこともあります。しかし、高水温が続いたり、白化イベントが頻発したりすると、サンゴが回復できずに死んでしまうリスクが高まります。
なぜこのニュースが重要なのか
グレートバリアリーフは、生物多様性が非常に高い海域であると同時に、観光や漁業など、多くの人々の暮らしや地域経済を支える存在でもあります。その象徴的な場所で、大規模な白化が何度も繰り返されているという事実は、海の環境が急速に変化していることを物語っています。
気候変動や海水温の上昇が続けば、同様の白化イベントが今後も発生するおそれがあります。今回の「6度目・連続年の白化」という報告は、サンゴ礁の将来だけでなく、海洋生態系全体の行方について考えさせるシグナルと言えそうです。
私たちが考えたい視点
グレートバリアリーフで起きていることは、遠い国の出来事のように見えるかもしれませんが、海水温の上昇や海の変化は、世界各地の沿岸地域に影響を及ぼします。サンゴ礁は、小さな魚から大型の海洋生物、人間の社会まで、長い「つながり」の一部を形づくっています。
個人レベルでできることは限られているように感じられますが、以下のような行動は、長い目で見ると海の環境を守る力になります。
- エネルギーや資源の無駄を減らし、温室効果ガス排出の削減につながる選択を意識する
- 海や気候に関する信頼できる情報を継続的に追い、周囲と共有する
- 環境保全に取り組む団体やプロジェクトを知り、可能な範囲で支援する
グレートバリアリーフの「第6の白化」は、海の変化が現在進行形の課題であることを示すニュースです。日々のニュースを通じて状況をウォッチしつつ、自分の足元からどのような選択ができるのかを考えていくことが求められています。
Reference(s):
Scientists report sixth mass bleaching event on Great Barrier Reef
cgtn.com








