コロンビアが気候行動を主導 国連「子どもの貧困が2030年までに悪化」警告 video poster
国連は、気候変動への対策が遅れれば、2030年までにラテンアメリカとカリブ海地域で新たに約600万人の子どもが貧困に陥るおそれがあると警告しています。こうした中、自然保護の分野でリーダーとされるコロンビアが、ボゴタでの国際会議を通じて気候行動を前に進めようとしています。
国連が示した「600万人」という危機感
今回の国連の警告は、「気候変動への緊急の行動」が取られなければ、という前提に立っています。つまり、今のまま対策が十分に進まなければ、2030年までにラテンアメリカとカリブ海地域で約600万人もの子どもが新たに貧困線を下回る生活を強いられる可能性があるということです。
2025年末の時点で、2030年までは残り5年余りしかありません。この短い期間でどこまで気候変動対策を進められるかが、地域の子どもたちの将来を大きく左右するといえます。
ラテンアメリカとカリブ海の子どもたちに何が起きるのか
ラテンアメリカとカリブ海地域は、気候変動の影響を受けやすいとされるエリアです。干ばつや洪水、ハリケーンなどの極端な気象現象が増えれば、もともと格差の大きい社会で、弱い立場にいる子どもたちが真っ先に影響を受けます。
例えば、次のような連鎖が起きやすくなります。
- 異常気象で農業や観光が打撃を受ける
- 家計の収入が減り、生活費や教育費が削られる
- 十分な食事や医療を受けられず、健康状態が悪化する
- 学校をやめて働かざるを得ない子どもが増える
国連が示した数字は、こうした現実がさらに拡大するおそれがあることを、あらためて可視化したものだといえます。
コロンビアが「自然保護のリーダー」として動く理由
報道によると、コロンビアは自然保護の分野で「リーダー」と位置づけられており、気候変動や環境保護をテーマにした国際的な会合を積極的にホストしています。ボゴタでは、各国の関係者が集まり、気候変動と貧困の連鎖をどう断ち切るかが議論されています。
コロンビアのロサ・ヨランダ・ビリャビセンシオ外相も、こうした会合を通じて、子どもたちを守るための気候行動の重要性を訴えていると伝えられています。自国の自然環境を守るだけでなく、ラテンアメリカ全体の課題として気候変動問題を位置づけている点が特徴です。
気候危機が子どもにもたらす4つのリスク
国連の警告の背景には、気候危機が子どもたちに与える影響の大きさがあります。主なポイントを整理すると、次の4つに集約できます。
- 生活の土台の崩壊
洪水や干ばつで家や畑が被害を受ければ、家計は一気に苦しくなり、子どもの食事や衣服、通学にしわ寄せが出ます。 - 教育機会の喪失
災害で学校が使えなくなったり、家計を助けるために子どもが働かざるを得なくなったりすると、学びの機会が失われます。 - 健康への長期的な影響
十分な栄養がとれなかったり、暑さや感染症が広がったりすることで、成長期の心身に長く残る影響が出るおそれがあります。 - 心のケアとコミュニティの分断
度重なる災害や移住は、子どもの安心感や人とのつながりを弱め、精神的なストレスを生みます。
国際社会に求められる「気候行動」とは
国連は「緊急の気候行動」を求めていますが、それは抽象的なスローガンではなく、具体的な取り組みを指します。ラテンアメリカとカリブ海地域の子どもたちを守るためには、次のような方向性が重要だと考えられます。
- 温室効果ガスの削減
排出を減らすことで、将来の気候リスクそのものを抑えることができます。 - 適応策への投資
堤防や給水設備、気候に強い農業など、「すでに起きている・これから起きる」影響に備える対策が欠かせません。 - 脆弱な家庭への社会的支援
現金給付や学校給食、医療へのアクセス改善など、貧困に陥りやすい家庭を支える仕組みが求められます。 - 子ども・若者の声を政策に反映
気候変動の影響を長く受ける世代が議論の場に参加できるようにすることも、持続可能な解決策につながります。
2030年まで残り5年 私たちにできる視点のアップデート
今回の国連の警告とコロンビアの取り組みは、「気候変動は遠い話ではなく、今の政策選択が子どもの貧困と直結している」というメッセージでもあります。2030年までの5年間は、単なる数字の区切りではなく、世代をまたぐ影響を左右する時間軸だといえます。
日々の生活の中でできることは限られていても、「気候変動」と「子どもの貧困」がつながっているという視点を持つだけで、ニュースの読み方や政策への関心は変わってきます。SNSでの議論を広げるときには、例えば #気候変動 #ラテンアメリカ #子どもの貧困 といったハッシュタグを手がかりに、他の人の意見や現地の声に触れてみるのも一つの方法です。
コロンビアが主導する国際的な議論は、ラテンアメリカとカリブ海の子どもたちだけでなく、世界の将来をどう守るのかという問いを、私たち一人ひとりに突きつけています。
Reference(s):
cgtn.com








