南アフリカで洪水「国家災害」宣言 死者増、周辺国にも被害拡大
南アフリカで数週間続いた大雨と洪水を受け、当局は2026年1月18日(日)に「国家災害」を宣言しました。死者や避難者が増えるなか、被害はモザンビークやジンバブエなど周辺国にも広がっています。
何が起きている? 南アフリカで死者・避難が拡大
当局によると、南部アフリカ全体で200人超が死亡し、南アフリカでは少なくとも30人が亡くなったとされています。州別では、リンポポ州で子ども2人を含む少なくとも17人が死亡。ムプマランガ州でも洪水関連の事故で20人が死亡したと、協同統治・伝統問題相のベレンコシニ・フラビサ氏が発表しました。
住宅・学校への被害、国立公園は一部閉鎖
- リンポポ州:住宅1,600戸超と学校31校が被害
- ムプマランガ州:住宅1,000戸超が影響
- クルーガー国立公園:道路やキャンプ地が冠水し一部閉鎖、来園者600人超が避難
救助では、南アフリカ国防軍がヘリコプターを投入し、遠隔地で取り残された住民の避難などにあたっています。
国境を越える影響:モザンビークの人道状況が悪化
南アフリカから国境を越えてモザンビークへ避難した人もいるとされます。モザンビークでは洪水が住宅地を飲み込み、救助を待つ人が屋根や木の上に取り残される場面も報告されています。
公式発表(1月17日・金)では、全国で17万3,000人超が影響を受け、のちの推計では20万人超に増えたとされました。同国の国家災害管理・リスク削減機関は、例年にない厳しい雨季の影響で死者が103人にのぼるとしています。
また南アフリカは18日、モザンビーク南部のショクウェ(首都マプトの北約200km)近郊で、南アフリカの市長代表団5人が乗った車が洪水に流された事案を受け、同国南部へ救助隊を派遣したということです。
南部アフリカ全体に波及:ジンバブエでも死者70人
洪水は2か国にとどまりません。ジンバブエ当局は、1月上旬以降に少なくとも70人が死亡し、住宅1,000戸超が破壊されたとしています。学校や道路、橋が流されるなど、生活インフラへの打撃が長期化する懸念があります。マラウイ、ザンビア、マダガスカルでも洪水や悪天候による混乱が報告されています。
背景にある気象:停滞する低気圧と「次の雨」
気象当局者は、今回の危機の背景に「動きの遅い低気圧」があり、南部アフリカに何度も集中豪雨をもたらしたと説明しています。さらに今後数日も、南アフリカ、モザンビーク、ジンバブエで強い雨が予想され、追加の浸水や犠牲者増への警戒が高まっています。
いま注目されるポイント(読み解きメモ)
- 被害は“点”ではなく“面”:河川流域や国境をまたいで影響が連動し、避難・救助・物流が同時に難しくなります。
- 観光地・インフラも脆弱化:国立公園の閉鎖や道路寸断は、救助だけでなく地域経済にも響きやすい局面です。
- 死者・被災者数は増えやすい:雨が続くほど、孤立地域の把握や集計が遅れ、数字が変動しやすくなります。
雨が弱まるまでの数日が、救助と二次被害(追加の増水、土砂崩れ、感染症リスクなど)を抑えられるかどうかの山場になりそうです。
Reference(s):
South Africa declares national disaster as floods kill dozens
cgtn.com







