干ばつ長期化でソマリア農村の水危機が深刻化、生活と家畜に打撃 video poster
2026年1月現在、ソマリアの広い地域で雨季の不調がほぼ2年続き、農村部を中心に深刻な水不足が広がっています。井戸の枯渇と水価格の高騰が重なり、暮らしと生計の基盤が揺らいでいます。
何が起きているのか:井戸が枯れ、水が「買えない」状況に
干ばつの影響を受けた地域では、女性や子どもが毎日何時間も水を探して歩く状況が続いているといいます。頼れる井戸の数が減る一方で、民間業者が供給する水の価格は上昇し、清潔な水へのアクセスが一段と難しくなっています。
現地ではコミュニティが、限られた井戸や高額な給水トラックに依存せざるを得ない状態です。しかし、その費用を継続的に負担できる家庭は多くありません。
牧畜民の生計直撃:水と家畜、どちらを優先するかの選択
農村経済を支える家畜も大きな打撃を受けています。牧草と水が不足し、家畜が弱り、牧畜で暮らす世帯ほど選択肢が限られていきます。
牧畜民のCadar Osman Nur氏は、水不足による影響の大きさを語り、「この2年、雨を見ていない。多くの井戸が干上がり、既存のボーリング井戸(深井戸)の改修が緊急に必要だ」と述べました。
またMohamed Harun Adow氏は、「水も牧草もなく家畜は弱っている。人も動物もこの1つの井戸に頼っている。給水トラックが来ても十分ではない」と話します。
数字で見る価格上昇:水の負担が家計を圧迫
地域当局者は、水不足が公衆衛生上のリスクを高めていると警告します。人々が安全でない水源に頼る場面が増える一方、清潔な水は値上がりし、最も脆弱な家庭ほど手が届きにくくなっています。
Hirshabelle州の人道支援担当コーディネーター、Abdirahman Abdullahi Mohamed氏によると、価格は次のように上昇しています。
- 水1ドラム:以前は1.5〜2ドル → 現在は3〜4ドル
- 給水トラック:以前は45ドル → 現在は70〜80ドル
同氏は「利用できる水の一部は飲用に安全ではなく深刻な健康リスクになるが、多くの人は清潔な水を買えない」と述べています。
この先の見通し:次の雨季も少雨予測、危機の長期化懸念
ソマリアの災害管理当局は、状況がさらに悪化する可能性があるとしています。天気予報では次の季節も平年を下回る降雨が見込まれるとされ、すでに脆弱な農村コミュニティに、干ばつが一段と重くのしかかる懸念が強まっています。
静かな焦点:水はインフラであり、暮らしの時間でもある
今回の危機は「水がない」だけでなく、水を探す時間が増えること、家畜を維持できず収入が途切れること、安全でない水を飲まざるを得ないことが連鎖し、地域の回復力を削っていく構図が見えてきます。ボーリング井戸の改修など、既存インフラをどう立て直すかが、当面の重要な論点になりそうです。
Reference(s):
cgtn.com








