冬の北京・頤和園 十七孔橋に現れる「黄金のトンネル」と古典建築の知恵
冬の北京・頤和園(Summer Palace)で、十七孔橋のアーチを貫く夕日が「黄金のトンネル」をつくる光景が、この冬も静かに注目を集めています。18世紀に建てられた十七孔橋では、冬の午後、およそ20分だけ現れる光のショーが、毎年多くの人々を魅了しています。
冬の午後20分だけ現れる光のショー
頤和園の代表的な景観のひとつである十七孔橋は、複数のアーチが連なる長い橋です。毎年冬になると、午後4時ごろ、低い角度から差し込む太陽の光がアーチをまっすぐに貫き、橋の下や周囲の空間に「光のトンネル」のような景色が現れます。
黄金色にきらめく光は周囲の公園全体をやさしく照らし、幻想的な雰囲気をつくり出します。この現象が続くのは、1日におよそ20分ほどというごく短い時間です。そのため、その瞬間を一目見ようと、毎年冬には何千人もの人が橋の周辺を訪れる人気スポットになっています。
古典建築の知恵がつくる「光のトンネル」
この現象が注目される背景には、「古典建築の知恵」があります。18世紀に建てられた十七孔橋は、アーチの並びや橋の向きなどが巧みに設計されていると考えられます。その結果、冬の限られた時間帯に、太陽の位置と橋の構造がぴたりと重なり、アーチを連続して通り抜ける光の筋が生まれます。
季節や時間といった自然のリズムを読み取り、建築に組み込む発想は、多くの伝統的な建築に共通するものです。十七孔橋の「黄金のトンネル」は、18世紀の設計が、2025年の今もなお生きていることを静かに物語っているともいえるでしょう。
2025年の冬、私たちは何を見るか
2025年12月現在、北半球は本格的な冬に入りつつあります。北京の頤和園でも、この季節ならではの光のショーを目当てに、多くの人が橋の周辺に足を運びます。毎年冬に繰り返し現れる現象でありながら、1日わずか20分ほどしか続かないため、その瞬間に立ち会えるかどうかには、少しの運も必要です。
この冬、十七孔橋に現れる「黄金のトンネル」は、日々の忙しさの中で季節の移ろいを忘れがちな私たちに、時間と光の貴重さをそっと思い出させてくれる存在かもしれません。
「見るニュース」から「考えるニュース」へ
国際ニュースとして見ると、十七孔橋の光景は、単なる「絶景スポット」を超えた意味を持っています。そこには、18世紀の古典建築の知恵と、自然のリズムを読み解こうとした人々のまなざしが重なっています。
政治や経済のニュースだけでなく、このような風景のニュースから、その土地の歴史観や自然との付き合い方を想像してみるのも一つの視点です。北京の冬の夕暮れに現れる「黄金のトンネル」は、単なる観光スポット以上に、時間と空間の関係を静かに問いかける「生きた教科書」といえるかもしれません。
Reference(s):
Spectacular phenomenon sheds light on classical architectural wisdom
cgtn.com








