ハルビンが100超の無料スケート場を開放 氷雪観光シーズン本格化 video poster
中国東北部の黒竜江省ハルビンが今冬、市内に100カ所以上の無料スケート場を開放し、氷と雪の観光シーズンを一段と盛り上げています。冬の厳しい寒さを「マイナス要因」ではなく、観光と市民生活をつなぐ資源としてどう生かすのか――その一つの答えが見えます。
ハルビンで100カ所以上のスケート場が無料開放
国際メディアCGTNによると、黒竜江省の省都ハルビンでは、今シーズン、市民と観光客の両方に開かれたスケート場が100カ所以上整備され、無料で利用できるようになっています。
開放されたリンクは、地元の人々が日常的に通う場所と観光客が訪れるエリアの双方に設けられており、朝から夕方までさまざまな年代の人が氷の上の時間を楽しんでいると伝えられています。
氷と雪の観光が黒竜江省を後押し
CGTNの報道では、この冬のシーズンが黒竜江省全体の氷雪観光を押し上げているとされています。特にハルビンは、中国でも冬の観光地として知られており、寒さの厳しい季節こそが人を呼び込む「ピークシーズン」になっています。
スケートはその中心的なコンテンツの一つで、観光で訪れた人が気軽に参加できる体験型のアクティビティとして位置づけられています。無料リンクの拡充は、こうした観光の動きをさらに後押しする施策といえます。
なぜ無料スケート場が注目されるのか
スケート場を有料ではなく無料で広く開くことには、いくつかの狙いがあると考えられます。
- 市民の健康づくりと冬の運動習慣:誰でも参加しやすくすることで、寒い季節の運動不足を解消しやすくなります。
- 観光客への「入口体験」:本格的なスキーや長時間のツアーに参加しなくても、短時間で氷雪文化に触れられる場になります。
- 都市のにぎわいづくり:屋外リンクは、周辺の飲食や買い物エリアとともに、冬でも人が集まる公共空間を生み出します。
- 地域ブランドの発信:氷と雪を前面に出した都市イメージを、写真や動画を通じて国内外に広める効果も期待できます。
市民と観光客が交わる「冬の公共空間」
今回の取り組みの特徴は、スケート場が観光施設であると同時に、市民の日常の延長線上にある公共空間として機能している点です。
学校帰りの子どもたち、仕事終わりに滑りに来る社会人、観光で立ち寄った家族連れや留学生など、背景の異なる人たちが同じ氷の上で時間を過ごすことで、都市の表情はより立体的になります。
冬はどうしても屋内にこもりがちですが、無料のスケート場が身近にあることで、外に出る口実が生まれ、地域のコミュニケーションも自然と増えていきます。
日本の雪国への示唆
ハルビンの事例は、日本の積雪地域にとっても示唆に富んでいます。スキー場や大規模なイベントだけでなく、日常の延長線上で楽しめる「小さな冬の公共空間」をどう増やしていくかという視点です。
例えば、
- 通勤・通学の途中で立ち寄れる、小規模なスケートリンクや雪遊びスペース
- 観光客も地元の人も使える、季節限定の屋外アクティビティエリア
- SNSで共有しやすい、ライトアップやデザイン性のある冬の風景づくり
こうした工夫は、大掛かりな投資を伴わなくても、冬のまちを「にぎわいの季節」に変えていく一歩になり得ます。
冬を「楽しむ季節」に変えるハルビンの試み
ハルビンで開放された100カ所以上の無料スケート場は、単なるレジャー施設の拡大ではなく、氷雪観光と市民の暮らしをつなぐ試みとして位置づけられます。
厳しい寒さを避けるのではなく、あえて外に出て楽しむ。そのきっかけを公共空間として整えることで、都市は冬の顔を前向きに書き換えることができます。
今冬のハルビンの取り組みが、他の雪国の都市にも新しい発想をもたらすのか。氷の上で滑る人々の姿は、冬との付き合い方を見直すヒントを私たちにも投げかけています。
Reference(s):
cgtn.com








