新疆の雪山と砂漠が育む希少な野生動物の楽園 video poster
中国・新疆ウイグル自治区の雄大な雪山のふもとで、希少な野生動物が静かに息づいています。Altun Mountain National Nature Reserve とクムクリ砂漠をめぐる光景は、過酷な自然環境がむしろ生きものたちの楽園になっていることを伝えています。
夜明けのアルトゥン山自然保護区に広がる時間
夜明け前の薄暗い空が少しずつ青みを帯びるころ、中国・新疆の Altun Mountain National Nature Reserve(アルトゥン山自然保護区)では、雪をいただく山々のふもとに影のような動きが見え始めます。希少な野生動物たちが、静まり返った谷や草原を自由に歩き回り、一日の活動を始める瞬間です。
そこには、英語で表現される「untamed(まだ飼い慣らされていない)」という言葉がふさわしい自然の姿があります。鋭くとがった山稜と白く光る雪、その足元を動き回る動物たちのコントラストが、高地の厳しさと豊かさを同時に感じさせます。
世界最高所のクムクリ砂漠と、草原・水がつくるコントラスト
この地域には、世界で最も標高の高い砂漠とされるクムクリ砂漠(Kumukuli)が広がっています。クムクリは周囲の草原や水と溶け合うように連なり、高地ならではの独特な景観をつくり出しています。
砂漠、草地、水が近い距離で共存することで、風景は一層ダイナミックになります。
- 砂丘が連なる乾いた地形
- 縁を彩る草原
- 点在する水辺や小さな水面
まったく性質の異なる地形が隣り合うことで、高地の自然は単なる「荒野」ではなく、変化に富んだ立体的な空間として立ち上がってきます。
高地の生きものたちにとっての「理想のすみか」
クムクリ砂漠と周囲の草原、水が織りなす環境は、高地に生きる野生動物にとって格好のすみかになっています。砂漠の乾燥した斜面と、草地や水辺が近くにそろうことで、採食や移動など、日々の生活に必要な条件が一つのエリアに凝縮されているからです。
こうした環境は、次のような点で高地の生きものを支えています。
- 高地ならではの気温や空気に適した生活の場
- 草原がもたらす安定した食料源
- 水辺が提供する休息と生存に不可欠な水
Altun Mountain National Nature Reserve とクムクリ砂漠周辺は、まさに高地の生きものたちにとって「理想的なサンクチュアリ(避難場所)」として機能しているといえます。
スクロールの指を止める「遠い風景」から考えること
スマートフォンの画面を親指で素早くスクロールする日常の中で、この新疆の風景は、ふと指を止めさせる力を持っています。雪をいただく山々、そのふもとに広がる砂漠と草原、そしてそこを静かに歩く希少な野生動物たち。私たちの生活から遠く離れた光景でありながら、不思議と心に残ります。
地球規模で環境や生物多様性が語られる今、こうした場所が今も機能しているという事実は、一つの希望として受け取ることもできます。人間の活動が集中する都市とは対照的に、高地の自然は長い時間軸の中で、自らのリズムを保ちながら命をはぐくんでいます。
通勤電車の中や、ちょっとした休憩時間にこの新疆の風景を思い浮かべてみると、ニュースとの向き合い方も少し変わるかもしれません。遠い土地の自然の姿を知り、共有し、語り合うこと自体が、国際ニュースを身近なものにしていく小さな一歩になりそうです。
Reference(s):
Rare wildlife thrives amid Xinjiang's majestic snow-capped mountains
cgtn.com








