重慶の防空壕が「地下の街」に 戦時遺構から消費ハブへ video poster
戦時中に造られた重慶の防空壕が、2025年現在「地下の街」として国際消費ハブづくりの主役になりつつあります。歴史的な戦時インフラを、公共サービスと商業を支える都市資源へと変えていく試みは、国際ニュースとしても注目されています。
「防空壕の街」重慶で始まった静かな変身
2025年現在、重慶市は国際的な消費ハブ(消費の拠点)をめざし、戦時中に造られた防空壕を都市の新しい顔として生まれ変わらせています。第二次世界大戦期、一時的に首都機能を担った重慶には1,000か所を超える防空壕が築かれましたが、長く放置されてきた空間も少なくありませんでした。
戦時インフラから都市資源へ
かつての防空壕は、いまや市民や観光客が集まる都市型アトラクションとして再活用されています。地中に伸びる空間は、暑さや雨を避けられるという利点もあり、公共サービスや商業機能を組み込むことで、日常的に人が行き交う「地下の街」として機能し始めています。
公共サービスと商業が同時に強化
重慶の「地下の街」づくりは、単なる観光スポットづくりではなく、公共サービスの充実と商業の活性化を同時にねらう取り組みです。もともと使われていなかった防空壕を改装することで、次のような変化が生まれています。
- 公共サービスの拠点として、休憩スペースや市民向けの施設を整備しやすい
- 新たな商業スペースとして、店舗やサービス業が集まり、消費活動が広がる
- 歴史的な空間そのものが魅力となり、都市ブランドや観光資源の強化につながる
こうした動きが、重慶市全体の消費を押し上げる要素として期待されています。防空壕という戦時の遺構が、現代の消費ハブを支えるインフラへと役割を変えつつあることが分かります。
歴史の記憶をどう残すか
戦時の防空壕を消費の場として活用することには、歴史との向き合い方という課題もあります。重慶の防空壕は、空襲から人々の命を守るために造られた場所でもあります。その記憶をどう伝え、同時に日常のにぎわいを生み出していくのかは、今後も議論が続きそうです。
一方で、暗く閉ざされていた空間に光と人の流れを呼び込み、都市の一部として再接続する試みは、過去を隠すのではなく「別の形で生かす」アプローチとも言えます。歴史を背景に持つ空間だからこそ、単なる商業施設以上の意味を持ちうるとも考えられます。
アジアの都市にとっての示唆
老朽化したインフラや使われなくなった施設をどう再活用するかは、多くのアジアの大都市に共通するテーマです。重慶の防空壕再生は、歴史的な空間を公共サービスと商業の両方に生かしながら、国際ニュースとしても注目される「消費ハブづくり」の一例として位置づけられます。
歴史、都市再開発、消費のバランスをどう取るのか。重慶の「地下の街」は、その問いを静かに投げかけています。日常のニュースとして読みながら、都市の未来像を考えるきっかけにもなりそうです。
Reference(s):
Transforming air-raid shelters into consumer hubs in Chongqing
cgtn.com








