雲南・ラシハイ湿地保護区 10万羽超の渡り鳥が集う冬の楽園
中国・雲南省玉竜県にある Lashihai(ラシハイ)湿地保護区が、渡り鳥の「冬の楽園」として存在感を高めています。毎年11月から翌年3月にかけて、10万羽を超える渡り鳥がここに集まり、冬を過ごします。
ラシハイ湿地保護区とは
Lashihai 湿地保護区は、雲南省玉竜県に位置する湿地で、渡り鳥にとって重要な中継地になっています。アジア各地を行き来する渡り鳥にとって、長い旅の途中で体力を回復し、休息する貴重な場所です。
湿地保護区という名前の通り、この地域は水辺環境と周辺の自然を守るために指定されたエリアです。水面と葦原、浅瀬が広がる地形は、休息と採餌の場を必要とする渡り鳥にとって理想的な環境だといえます。
11月から3月、渡り鳥が集う「冬の楽園」
ユーラシア大陸を移動する多くの渡り鳥にとって、冬の行き先は生き残りを左右する重要な選択です。Lashihai 湿地保護区は、そうした渡り鳥が集中的に飛来する「冬の楽園」となっています。
毎年、11月から翌年3月にかけて、10万羽を超える渡り鳥がこの湿地に集まるとされています。2025年12月現在も、まさに渡り鳥たちが越冬のために集まり始めている時期にあたります。
この期間、湿地にはさまざまな渡り鳥が群れをなし、水面を泳いだり、空を舞ったりしながら冬を過ごします。静かな水面と鳥たちの羽音が重なり合う光景は、自然のリズムをそのまま感じられる瞬間といえるでしょう。
環境改善がもたらした「渡り鳥の楽園」
Lashihai 湿地保護区が「渡り鳥の楽園」と呼ばれるようになった背景には、長年にわたる地域の環境改善があります。現地では、湿地や水辺の生態環境を守る取り組みが続けられてきました。
たとえば、湿地の水環境を守ることや、自然植生を保全すること、人間活動と自然保護のバランスを取ることなど、地道な取り組みの積み重ねが考えられます。こうした継続的な努力の結果、渡り鳥が安心して集まることのできる環境が整い、今の豊かな姿につながっています。
環境が悪化すれば、渡り鳥は別の場所へ移動してしまいます。逆に、Lashihai 湿地保護区のように生態環境が改善されることで、渡り鳥が戻り、数を増やしていく好循環が生まれます。
アジアの環境ニュースとしての意味
このニュースは、中国・雲南省の一地域の話であると同時に、アジア全体の環境と生物多様性を考えるヒントにもなります。渡り鳥は国境を越えて移動する存在であり、その生存は複数の国や地域の環境状態に左右されます。
ある地域での環境改善が、広い範囲の生態系にプラスの影響を与えることもあれば、逆に一つのルートで環境破壊が進めば、多くの渡り鳥の生存を脅かすことにもつながります。Lashihai 湿地保護区の事例は、「生態環境を守ることで、渡り鳥が戻ってくる」という分かりやすいメッセージを発信しているともいえます。
私たちが考えたい3つの視点
日本語で国際ニュースを追う読者にとって、この話題は次のような問いを投げかけています。
- 1. 渡り鳥の視点で地図を見直す:国境ではなく、渡り鳥の移動ルートという視点でアジアを眺め直すと、地域同士のつながりが違って見えてきます。
- 2. 「湿地」という地味な存在の重要性:森や海に比べて目立ちにくい湿地ですが、渡り鳥をはじめ多様な生き物を支える、不可欠なインフラでもあります。
- 3. 継続的な環境改善の力:一度に劇的な変化を起こすのではなく、長年にわたる改善の積み重ねが、「10万羽超の渡り鳥が戻ってくる」という目に見える成果につながる可能性があります。
ニュースをどう日常につなげるか
Lashihai 湿地保護区のような事例は、遠い地域の出来事に見えますが、日本各地の干潟や湖沼、湿地で起きている状況ともつながっています。渡り鳥は、同じ空を共有する「地球の住民」として、私たちの生活と静かに結びついています。
通勤電車の中でニュースをスクロールする数分の時間でも、こうした国際ニュースに触れることで、「環境を守るとはどういうことか」を自分なりに考えるきっかけになります。Lashihai 湿地保護区に毎冬集う10万羽の渡り鳥の姿は、アジアの自然と人間社会の関係を見直す、小さくも大きなヒントを与えてくれます。
Reference(s):
Lashihai Wetland Reserve, a paradise for migratory birds in Yunnan
cgtn.com








