北京・玉淵潭公園で咲くスミレとサクラソウ サクラ名所の「もう一つの春」
北京市の玉淵潭公園では、三色のホーンバイオレットと淡いピンク色のフェアリープリムローズが小さな花びらを広げ、春に訪れる観光客や市民を迎えています。サクラの名所として知られる公園が、実は多彩な草花で一年を通じて楽しめる都市のオアシスになっていることが注目されています。
北京・玉淵潭公園に広がる春の色彩
国際ニュースでもたびたび名前の挙がる玉淵潭公園は、北京でもサクラの種類が特に豊富で、サクラの木の本数も多いことで知られています。春になると、園内にはホーンバイオレット(三色スミレ)とフェアリープリムローズ(サクラソウの仲間)が咲きそろい、サクラとはひと味違うやわらかな色合いの風景をつくります。
記事によると、公園では三色のホーンバイオレットと、淡いピンク色のフェアリープリムローズが「春の歓迎」を表すように満開となり、小さな花びらを一斉に広げています。鮮やかなサクラの木立の足元で、低い位置に広がる草花がグラデーションのように色を重ねる光景は、都会の中にいることを忘れさせるほどです。
ホーンバイオレットとフェアリープリムローズとは
ホーンバイオレットは、三色が混ざり合う花びらが特徴のスミレの仲間です。紫や黄色、白などのコントラストが強い色合いのものが多く、遠くからでも目を引きます。一方、フェアリープリムローズは、淡いピンク色の小さな花をたくさん咲かせるサクラソウの一種で、群生するとやわらかな「花の雲」をまとったように見えるのが魅力です。
玉淵潭公園では、こうした背丈の低い草花とサクラのような高木を組み合わせることで、視線の高さごとに違う景色を楽しめるよう工夫していることがうかがえます。スマートフォンで写真を撮る観光客にとっても、構図を選びやすい風景といえるでしょう。
「サクラの名所」だけではない玉淵潭公園
玉淵潭公園は、北京で最も多くのサクラの品種と、最大規模のサクラの木が集まる場所として知られています。サクラの開花シーズンには、現地の人びとだけでなく、海外から訪れる旅行者にとっても定番のスポットになっています。
しかし、この記事が伝えているのは、サクラだけにとどまらない公園の姿です。園内ではサクラ以外にも多くの植物が栽培されており、季節ごとにさまざまな花や木々が楽しめるよう、年間を通じた植栽が工夫されています。訪れた人がいつでも草花や緑に囲まれて過ごせるようにする、という方針が感じられます。
一年を通じて楽しめる都市のオアシス
一年のうち、短い期間だけ人が集中する「一発屋」の名所ではなく、四季折々の楽しみを用意することは、都市公園づくりの重要なテーマになりつつあります。玉淵潭公園がサクラのシーズン以外にも多様な植物を育てているのは、こうした流れともつながっていると考えられます。
季節ごとに見どころを分散させることで、混雑をやわらげる効果も期待できます。春はサクラとホーンバイオレットやフェアリープリムローズ、別の季節には別の花や緑を楽しめるようにすることで、観光客にとっても、日々公園を利用する周辺の住民にとっても、心地よい空間を保ちやすくなります。
北京の都市生活と「花を見る」時間
デジタルネイティブ世代にとって、海外の都市の風景はSNSや動画を通じて身近な存在になりました。北京の玉淵潭公園で咲くホーンバイオレットやフェアリープリムローズのニュースは、「中国の首都の人びとは、どのように季節を感じているのか」という視点で見ると、また違った意味を持ちます。
日本でも、都市部では忙しい日常の中で意識的に「自然に触れる時間」をつくることが課題になっています。北京の公園が、サクラだけでなく一年中花と緑を楽しめる場づくりを進めている姿は、アジアの大都市どうしが共有できるテーマを映し出しているともいえるでしょう。
旅行で北京を訪れる機会があれば、華やかなサクラの並木道だけでなく、その足元で静かに咲く小さな花にも目を向けてみると、都市の表情が少し違って見えてくるかもしれません。
Reference(s):
Horned violets and fairy primroses in full bloom in Yuyuantan Park
cgtn.com








