上海の人気書店、文化・観光ランドマークに 未来的空間が読書体験を一新
上海の人気書店、文化・観光ランドマークに 未来的空間が読書体験を一新
2025年の上海で、未来的な内装が話題の書店が、雨の週末でも人が途切れない文化・観光ランドマークとして存在感を高めています。2013年の開業以来、この書店は中国本土の伝統的な街の書店を「体験の場」へと変えていく、新たなベンチマークになっているとされています。
夏の豪雨でも人波が絶えない書店
2025年夏のある週末、上海では激しい雨が降りましたが、この人気書店の来店者の足はほとんど止まらなかったといいます。雨具を手にした人びとが店内へと吸い込まれていき、静かながらも熱のある読書の時間を過ごしていました。
訪れる人の目的はさまざまです。
- 棚をじっくり見て、新しい本との出会いを楽しむ人
- ゆっくり座って読書の時間に没頭する人
- 友人や家族と、一息つきながら本をきっかけに会話を楽しむ人
単なる「本を買う場所」ではなく、日常から少し離れて過ごせる都市のリビングのような役割を果たしていることがうかがえます。
未来的インテリアがつくる「没入型」読書空間
多くの人をひきつけている理由のひとつが、その未来的な内装です。店内は、近未来を思わせるデザインと落ち着いた雰囲気が共存する空間になっており、来店者は本棚を眺めるだけでなく、空間そのものを楽しむことができます。
特徴的なのは、次のような点です。
- 視線が自然と本へ向かうように設計されたレイアウト
- 読書に集中しやすい、やわらかな照明
- 立ち読みだけでなく、座って長時間過ごせるスペース
こうした工夫により、「本を選ぶ時間」そのものが体験として記憶に残るような場になっています。写真や動画でシェアしたくなるような空間であることも、SNS世代の読者に支持される理由のひとつといえます。
2013年オープンから12年 上海の新たなランドマークへ
この書店は2013年にオープンしました。2025年現在、開業からおよそ12年がたちましたが、その存在感はむしろ増しています。観光で上海を訪れる人びとのあいだでも知られるようになり、「本と空間を楽しむスポット」として定着しつつあります。
地元の人にとっては、仕事帰りや週末にふらりと立ち寄れる身近な場所であり、観光客にとっては、上海の都市文化を体感できる窓口になっています。文化と観光が重なり合う「ランドマーク」としての役割が強まっているといえるでしょう。
中国本土の街の書店を変えるベンチマーク
この書店は、中国本土における伝統的な対面型書店の変革を象徴する存在ともされています。オンラインで本が簡単に手に入る時代にあって、なぜ人はわざわざ店舗を訪れるのか。その問いに対するひとつの答えが、この店のあり方に表れています。
ポイントは、書店が「モノを買う場所」から「時間を過ごす場所」へと役割を広げていることです。
- 本の品揃えだけでなく、空間デザインや居心地が重視されている
- 読書や思索に集中できる環境が整えられている
- 観光客にも開かれた、都市の文化スポットとして機能している
こうした姿は、他の書店や文化施設が新たなあり方を模索する際の参照点、すなわち「ベンチマーク」として見なされています。
読者にとっての意味:本と都市をつなぐハブ
スマートフォンひとつで情報が手に入る2025年に、あえて書店を訪れることにはどんな意味があるのでしょうか。この上海の書店は、その問いに静かに答えているようにも見えます。
人びとはここで、本と向き合うだけでなく、街とつながり、他者と同じ空間と時間を共有します。雨の週末に足を運ぶ人の多さは、こうした「リアルな場」の価値が失われていないどころか、むしろ再評価されていることを示しているのかもしれません。
この人気書店の歩みは、これからの都市と本の関係を考えるうえで、ひとつのヒントを与えてくれます。上海の一角から始まった変化が、中国本土の街の書店をどう変えていくのか。今後も注目していきたい動きです。
Reference(s):
Bookstore ranks among cultural and tourism landmarks in Shanghai
cgtn.com







