Xizang・ニンティの夏、高地牧場を彩るヤクと自給自足の暮らし
今年の夏、Xizangのニンティにある高地牧場では、野の花が一面に咲き、ヤクやチベット香り豚を追う遊牧民の暮らしがいっそう生き生きとしていました。自給自足に近いライフスタイルとしても注目される、この地域の夏の風景を紹介します。
高地に広がる、花とヤクの夏の牧場
今年の夏、Xizangのニンティにある高地牧場は、野生の花がじゅうたんのように一面に咲き、そこにヤクの群れが点々と散らばる風景に包まれました。夏になると、ここは文字通り命が満ちる季節を迎えます。
放牧に使われる木造の小屋からは、くゆる煙が静かに立ち上ります。高地の澄んだ空気の中で上る煙は、この土地の暮らしのリズムをさりげなく伝えています。
受け継がれるヤクとチベット香り豚の飼育
この地域の牧夫たちは、ヤクとチベット香り豚と呼ばれる地元の品種を、代々受け継いできたやり方で飼育し続けています。家畜の管理に関する知恵や手間は、今も日々の暮らしの中に息づいています。
夏の高地牧場では、家畜の世話をしながら季節ごとに移動する遊牧のスタイルが保たれています。限られた資源を生かし切り、自然のリズムに合わせて暮らす姿がそこにあります。
ヤクが支える自給自足の遊牧生活
Xizangでは、ヤクは生活のほぼすべてを支える存在です。ヤクの肉や乳は食料となり、人々の体を支える栄養源になります。ヤクの毛や皮は衣服などの防寒具として利用され、高地の厳しい環境から身を守ります。
さらに注目すべきは、ヤクの糞がたき火の燃料として使われていることです。乾燥させた糞は貴重なエネルギー源となり、木材など外部からの燃料に大きく依存しない暮らしを可能にします。
ヤク一頭から得られる恵みは多岐にわたります。
- 肉・乳:日々の食卓を支えるたんぱく源
- 毛・皮:寒さから身を守る衣服や布
- 糞:たき火などに使う燃料
こうした工夫によって、ニンティの高地牧場では、食料から衣服、燃料までを自ら賄う、自給自足に近い遊牧生活が成り立っています。限られた環境の中で循環型の暮らしを築く、その実践が続いています。
私たちが学べること
都市で暮らす多くの人にとって、ニンティの高地牧場で営まれる遊牧生活は、遠い世界の話に感じられるかもしれません。しかし、身近な資源を最大限に生かし、自然と折り合いをつけながら暮らす姿は、現代社会にも通じるヒントを与えてくれます。
食料、衣服、エネルギーをできるだけ自分たちで生み出すという発想は、環境負荷の少ない暮らし方を考える上でも参考になります。2025年の夏に広がったニンティの風景は、単なる美しい景色を超えて、世界各地で議論されているサステナビリティの問いとも静かにつながっています。
国際ニュースを追う中で、ともすれば見落としがちな地域の暮らしに目を向けることは、私たち自身の生き方を見つめ直すきっかけにもなります。高地の牧場で営まれる日々は、その一つの鏡なのかもしれません。
Reference(s):
cgtn.com








