中国のモウコノウマ個体数が900頭超に 世界の約3分の1を占めるまで回復 video poster
中国で野生馬モウコノウマの個体数が900頭を超え、世界全体の約3分の1を占める規模に達しました。2025年の今年、再導入から40年という節目を迎える中で、生息地の回復と野生復帰が着実に進んでいます。本記事では、この国際ニュースの背景と意味をコンパクトに整理します。
中国のモウコノウマ、900頭超に到達
中国におけるモウコノウマの個体数が900頭以上となり、世界全体の約3分の1を占めるまで回復しました。モウコノウマは新疆ウイグル自治区のジュンガル盆地とモンゴルの一部を原産地とし、世界で唯一現存する野生のウマとされています。
依然として絶滅が懸念される危機的な種である一方で、数十年にわたる生息地の回復や繁殖プログラムの成果が、具体的な数字となって表れた形です。
絶滅の危機から再導入へ 40年の歩み
モウコノウマは、過去に野外での生息数が大きく減少し、中国の原産地から姿を消した時期もありました。そこからおよそ40年前、中国は再導入プロジェクトを開始し、保護区の整備や草原生態系の回復に取り組んできました。
生息地の植生を回復させる取り組みと、計画的な繁殖を組み合わせることで、個体数を増やすだけでなく、野外で自力で生きていける群れを育てることが目標とされてきました。
アジア最大級 新疆野馬繁殖研究センターの役割
こうした取り組みの中核を担っているのが、新疆野馬繁殖研究センターです。このセンターはアジア最大規模のモウコノウマ繁殖施設で、これまでに800頭以上を繁殖させ、そのうち146頭を野外へ放してきました。
センターでは、遺伝的な多様性を維持しながら繁殖を進めることに加え、野生復帰前の個体に対して、群れとして行動する習性や野外環境への適応力を養う訓練も行われているとされています。
寧夏・内モンゴル・甘粛へ広がる野生復帰
現在、モウコノウマの野生復帰は、新疆ウイグル自治区だけでなく、寧夏回族自治区、内モンゴル自治区、甘粛省へと広がっています。これらの地域で保護区や草地が整備され、生息環境となるエリアが少しずつ拡大しています。
生息地が複数の地域に分散することで、自然災害や疾病によるリスクを分散できるほか、草原生態系の回復や砂漠化対策にもつながる可能性があります。
なぜ今、このニュースが重要なのか
今回のモウコノウマ個体数の回復は、中国国内だけの話題ではなく、国際ニュースとしても重要な意味を持ちます。その理由として、少なくとも次の三点が挙げられます。
- 生物多様性の象徴的な事例:世界で唯一の野生のウマが回復に向かっていることは、絶滅危惧種保護の希望となります。
- 長期的な保全の成果:数十年単位の生息地回復と繁殖プログラムが、ようやく目に見える成果につながった事例として注目できます。
- 国境を越える生態系への視点:モウコノウマの原産地は新疆のジュンガル盆地とモンゴルの一部にまたがっており、生態系保全が国や地域の枠を超えた課題であることを示しています。
読者が押さえておきたいポイント
通勤時間やスキマ時間にこのニュースを押さえるなら、次の3点を頭に入れておくとよいでしょう。
- 中国のモウコノウマは2025年現在で900頭超と、世界の約3分の1を占めるまで回復している。
- 新疆野馬繁殖研究センターが800頭以上を繁殖し、そのうち146頭がすでに野外へ放たれている。
- 野生復帰の取り組みは、新疆から寧夏、内モンゴル、甘粛へと広がり、生息地も拡大しつつある。
絶滅危惧種の保護は、時間もコストもかかる地道な取り組みです。それでも、40年という時間をかけて確実に成果を出しつつあるモウコノウマの事例は、気候変動や生物多様性の危機が語られる今の時代に、静かながらも重要な示唆を与えてくれます。
国際ニュースを追う私たちにとっても、経済指標や安全保障だけでなく、こうした生態系のニュースをどう位置づけるかが、これからの世界の見方を左右していくのかもしれません。
Reference(s):
cgtn.com







