新疆サイラム湖で進む観光+漁業モデル 牧民の所得と自然を両立へ video poster
中国北西部・新疆ウイグル自治区にあるサイラム湖(Sayram Lake)で、「観光+漁業」という新しいモデルが、牧畜に携わる人びとの所得向上に役立ちつつあります。豊かな自然景観を生かした国際ニュースの一つとして、地域経済と環境保護の両立というテーマからも注目されます。
「大西洋の最後の一滴」と呼ばれるサイラム湖
サイラム湖は「大西洋の最後の一滴」ともたたえられる景勝地で、毎年多くの人びとが訪れます。湖と山々、森林や草原、氷河が連なるダイナミックな風景に加え、豊かなプランクトンや希少な野生動物が生息する生態系も特徴です。
- 透明感のある湖水と周囲を取り囲む山々
- 森林と草原が広がるなだらかな丘陵
- 氷河が育む冷涼な気候と豊富な水
- 多様なプランクトンと希少な動物がつくる生態系
こうした自然環境が組み合わさることで、サイラム湖は観光客にとっても、地域に暮らす人びとにとっても大切な資産になっています。
観光+漁業モデルとは何か
サイラム湖では、観光と漁業を組み合わせた「観光+漁業」モデルが打ち出され、牧畜に携わる人びとの所得を押し上げているとされています。これは、湖の漁業資源と観光資源を一体的に生かすことで、地域経済の裾野を広げていく考え方です。
観光と一次産業をつなぐ発想
観光+漁業という発想では、一般的に次のような形で観光と一次産業が結びつきます。
- 観光客が湖の恵みや漁業の現場を身近に感じられる体験の提供
- 水産資源を生かした飲食や加工品など、付加価値の高い商品の開発
- 漁業に関わる人びとがガイドやホストとして参加する仕組みづくり
サイラム湖のように、もともと観光地としての魅力と水産資源の両方を持つ地域では、こうしたモデルがとくに効果を発揮しやすいと考えられます。
牧民の所得アップにどうつながるのか
もともと牧畜を中心に暮らしてきた地域では、収入源が限られやすく、天候や市場価格の変動にも左右されがちです。サイラム湖で進む観光+漁業のモデルは、そうした牧民の家計を支える新たな柱として機能しつつあります。
このモデルによって、牧畜に携わる人びとは、次のような形で所得の多様化が期待できます。
- 観光シーズンに観光サービスや関連業務に従事することで、現金収入を得る
- 湖の漁業と結びついた商品やサービスに関わることで、収入の源を増やす
- 家族やコミュニティ単位で複数の仕事を組み合わせ、収入の季節差をならす
観光と漁業を組み合わせることは、牧畜だけに頼らない暮らし方を模索するうえで、一つの現実的な選択肢になりつつあると言えます。
自然を守りながら稼ぐためのカギ
一方で、観光客の増加や漁業の拡大は、豊かな生態系への負荷にもつながりかねません。プランクトンや希少な動物が生息するサイラム湖にとって、環境保護と経済活動のバランスは大きな課題です。
こうしたモデルを持続可能なものにしていくためには、次のような視点が重要になります。
- 漁獲量や漁期を管理し、水産資源を守る仕組みを整えること
- 観光客数や観光ルートを工夫し、自然環境への過度な負荷を避けること
- 地域の人びと自身が環境保全の主体となり、ルールづくりに関わること
- 観光客にも、生態系の大切さを伝える教育的な情報発信を行うこと
観光+漁業モデルは、単に「稼ぐための仕組み」ではなく、「自然と共生する経済活動」の一つとして設計される必要があります。
2025年の視点から見えるもの
持続可能な観光や地方振興が世界的なテーマとなる2025年現在、サイラム湖で進む観光+漁業モデルは、地域の自然を守りながら暮らしを支えるための一つのヒントとして映ります。
自然資源と一次産業を、どのように観光と結びつけていくのか。収入の向上と環境保全をどこまで両立できるのか。サイラム湖の取り組みは、同じ課題に向き合う他地域にとっても、静かに考えさせられる事例と言えそうです。
今後も、こうした国際ニュースの動きを丁寧に追いながら、自分たちの足元の地域と重ね合わせて考えてみることが求められています。
Reference(s):
'Tourism + fishery' mode promotes herdsmen's income at Sayram Lake
cgtn.com








