中国・Huangyan Dao国家自然保護区 サンゴ礁守る海の保護区とは?
中国海南省三沙市にあるHuangyan Dao(フアンヤンダオ)国家自然保護区が、サンゴ礁生態系の保護を主な目的とする区域として位置づけられています。中国の国家林業草原局によると、この自然保護区はコアゾーンと実験ゾーンから成り、合計3,523.67ヘクタールに及ぶ広さを持っています。
Huangyan Dao国家自然保護区の概要
中国の国家林業草原局は、Huangyan Dao国家自然保護区がサンゴ礁生態系を主に保護することを明らかにしています。場所は海南省三沙市で、海洋環境を対象とした保護区として位置づけられています。
- 所在地:中国・海南省三沙市
- 総面積:3,523.67ヘクタール
- コアゾーン:1,242.55ヘクタール
- 実験ゾーン:2,281.12ヘクタール
- 主な保護対象:サンゴ礁生態系
2025年現在、サンゴ礁の保護は世界的な課題となっており、その中で海域を広くカバーする保護区の設置や運用は、国際ニュースとしても注目される動きです。
なぜサンゴ礁生態系の保護が重要なのか
Huangyan Dao国家自然保護区の主な役割は、サンゴ礁生態系の保護です。サンゴ礁は、しばしば「海の森」と呼ばれるほど、生物の多様性が高い場所として知られています。
一般的に、サンゴ礁は次のような役割を果たします。
- 多様な魚類や海洋生物のすみかとなる
- 沿岸の浸食をやわらげ、自然の防波堤として機能する
- 持続的な漁業や観光など、人間社会の活動を支える基盤となる
一方で、サンゴ礁は水温の上昇や海洋汚染、人間活動の影響を受けやすい繊細な生態系でもあります。そのため、特定の海域を自然保護区として明確に区分し、サンゴ礁を中心に保全の枠組みをつくることには、大きな意味があります。
コアゾーンと実験ゾーン、二つのエリアの役割
Huangyan Dao国家自然保護区は、1,242.55ヘクタールのコアゾーンと、2,281.12ヘクタールの実験ゾーンから構成されていると伝えられています。
一般に自然保護区では、こうしたゾーニング(区域分け)には次のような考え方があります。
- コアゾーン:人の活動を厳しく制限し、自然環境への影響を最小限に抑えることを重視する区域。サンゴ礁や周辺の生態系を、できるだけそのままの姿で維持することが目的とされます。
- 実験ゾーン:環境モニタリングや科学研究、環境教育など、一定のルールのもとで活動を行うことを想定した区域。保護と利用のバランスをとりながら、データの蓄積や知見の共有に活用されることが多いとされています。
Huangyan Dao保護区でも、コアゾーンと実験ゾーンを明確に区分することで、サンゴ礁生態系を守りつつ、科学的な理解を深めていくことが期待されます。
中国国家林業草原局が示す海洋保全への姿勢
今回、中国の国家林業草原局がHuangyan Dao国家自然保護区の面積やゾーニング、保護対象を示したことは、サンゴ礁を含む海洋生態系の保全を重視する姿勢の一端と見ることができます。
とくに、
- 保護対象を「サンゴ礁生態系」とはっきり打ち出していること
- コアゾーンと実験ゾーンの面積を具体的な数値で示していること
は、保護区の目的や枠組みを対外的にも分かりやすく伝える動きと言えます。こうした情報が明らかになることで、国内外の研究者や関係機関が同じ前提を共有しやすくなり、長期的なモニタリングや国際的な協力にもつながりやすくなります。
国際ニュースとしての意味合い
海洋保護区の整備は、気候変動や生物多様性の危機が指摘される中で、世界各地で進められているテーマです。サンゴ礁のように温暖化や人間活動の影響を受けやすい生態系の保護は、国際社会全体の課題とも重なります。
その中で、Huangyan Dao国家自然保護区のように、保護対象とゾーニングが明確にされた海域が存在することは、次のような点で意味を持ちます。
- サンゴ礁を軸にした保全のモデルケースとして、他地域の議論の参考になりうる
- 海洋環境をめぐる国際的な協力や情報共有の土台になりうる
- 「どの範囲を、どの程度の強さで守るか」という具体的な議論を進めやすくする
日本を含む多くの国・地域で、サンゴ礁や沿岸生態系の劣化が課題となる中、こうした動きは「遠い海の話」にとどまらず、自分たちの足元の海をどう守るかを考えるきっかけにもなります。
これから注目したいポイント
Huangyan Dao国家自然保護区について、今後とくに注目したいポイントを整理すると、次のようになります。
- コアゾーンでサンゴ礁生態系がどのように保全・回復されていくのか
- 実験ゾーンで、どのような環境モニタリングや研究が行われるのか
- 保護区に関するデータや成果が、どのような形で共有されていくのか
サンゴ礁の保護は時間のかかる取り組みであり、短期間で成果が見えるとは限りません。その一方で、現在どのような枠組みがつくられているかを知ることは、将来の変化を評価するうえで重要な手がかりになります。
Huangyan Dao国家自然保護区の動きは、海と共に生きる社会をどう描くかという、より大きな問いにつながっています。今後の情報発信や研究の進展に、引き続き注目していきたいところです。
Reference(s):
China's Huangyan Dao reserve safeguards coral reef ecosystem
cgtn.com








