新疆の主食パン・nang(ナン)の秘密とおいしい焼き方 video poster
新疆の食卓には、毎日のように並ぶ主食のパン、nang(ナン)があります。素朴な見た目とは裏腹に、香りや食感には奥深い工夫がつまっています。では、完璧なnangを焼く「秘密」はどこにあるのでしょうか。本記事では、そのポイントを整理し、家庭でも試しやすい形で紹介します。
新疆で愛される主食パン・nangとは
中国・新疆ウイグル自治区では、nangは「パン」といっても、日本の食パンともインドのナンとも少し違う存在です。毎回の食事に登場する主食であり、スープや肉料理、野菜料理と一緒に食べるほか、そのままかじっても満足感があります。
形は平たく丸いものが一般的で、表面には模様や穴がつけられます。これにより、焼きむらを防ぎつつ、外は香ばしく、中はしっとりとした食感に近づけることができます。
完璧なnangづくりの3つのポイント
nangをおいしく焼くための「秘密」は、次の3つに集約できます。
1. 素材はシンプル、だからこそ配合が大事
基本の材料はとてもシンプルです。
- 小麦粉
- 水
- 塩
- 酵母(または少量のベーキングパウダー)
余計な材料が少ないからこそ、小麦粉の種類や水分量、塩の量のバランスが味を左右します。生地をこねたときに、「少し手にくっつくが、まとめるとつるんとする」くらいの柔らかさになるよう、水を少しずつ加えて調整するのがコツです。
2. 生地を「休ませる」時間が風味と食感をつくる
完璧なnangづくりで軽視できないのが、生地を休ませる時間です。生地をこねたあと、室温でゆっくり発酵させることで、グルテン(小麦粉に含まれるたんぱく質)が落ち着き、香りも豊かになります。
目安としては、生地の大きさが1.5倍程度になるまで。時間にすると、季節や室温にもよりますが、およそ1時間前後が一つの目安です。急いで焼き始めるより、「待つ」ことで、しっとりとした食感と小麦本来の甘みが引き出されます。
3. 高温で一気に焼き上げる
新疆では、本格的な窯で高温・短時間で焼き上げます。高温の壁に生地を貼り付けて焼くスタイルは、外側をカリッと香ばしく、中をふんわりと仕上げるのに向いています。
家庭では窯を完全に再現することは難しいですが、オーブンをしっかり予熱して高温で焼くことで、近い雰囲気に近づけることができます。予熱が不十分だと、焼き色がつかず、もっさりした食感になりがちです。
家庭で試せる簡易nangレシピ
ここでは、家庭のオーブンで試しやすいシンプルな作り方を紹介します。分量や焼き時間は、使うオーブンや好みに合わせて調整してみてください。
- ボウルに小麦粉・塩・酵母を入れ、ぬるま湯を少しずつ加えながら混ぜます。
- 生地がひとまとまりになったら、台の上で表面がなめらかになるまでこねます。
- 生地を丸めてボウルに戻し、ラップや濡れ布巾をかけて室温で発酵させます。
- 生地がふくらんだらガスを抜き、数個に分け、丸く平たく伸ばします。中央に模様や穴をつけると、焼きあがりが安定しやすくなります。
- オーブンを高温に予熱し、生地の表面に少量の水や油を塗り、好みでゴマなどをのせます。
- 高温のオーブンで焼き色がつくまで一気に焼きます。焼きすぎると固くなるので、様子を見ながら時間を調整します。
ポイントは、「柔らかめの生地」「しっかり休ませる」「高温で短時間」の3点です。大きさや厚みを変えるだけでも、食感が少しずつ変わるので、何度か試すことで自分好みのnangに近づいていきます。
食卓と会話も「完璧なnang」の一部
nangは、新疆の人びとの食文化と深く結びついたパンです。毎回の食事に欠かせない主食であり、家族や仲間がテーブルを囲む時間を支える存在でもあります。
2025年の今、日本から遠く離れた地域のこうした主食を知り、実際に自分で焼いてみることは、単なる料理体験を超えて、その土地の暮らしや価値観に少し触れるきっかけにもなります。
完璧なnangの秘密は、技術だけでなく、「毎日の食卓で誰かと分け合うパン」であるという役割にもあるのかもしれません。レシピをなぞるだけでなく、誰と、どんな時間を過ごすかという視点も含めて、自分なりのnangづくりを楽しんでみてはいかがでしょうか。
Reference(s):
cgtn.com








